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Heaven`s gate-天国の門-3/O ページ3

・・・痛い。


・・・頭が痛い。


・・・なんでこんなに頭が痛いんだ?


・・・・・そっか。


さっき何かに後ろから殴りつけられたんだった・・・・。


・・・・ココ・・何処だ?


俺はゆっくりと目を開ける。


真っ暗で何も見えない部屋に俺は寝かされていた。


「寝心地悪・・・・・。」


固いベッドから体を起こし、真っ暗な部屋を目を凝らして見つめた。


「ニノ?いないの?」


呼び掛ける俺の声だけが暗い部屋に舞い、この部屋に俺一人だと気付く。


そのうち誰かの苦しげな悲鳴が聞こえてきた。


・・・・・・聞こえるんじゃない。


直接、頭に響いてくる。


俺の頭を支配するみたいに、その声だけが聞こえてくる。


苦しげで・・・・・


聞いてるこっちが切なくなるような・・・・


断末魔のような叫び声・・・・


甲高い・・・壊れそうな・・・・・


激しい悲鳴・・・・・・・・・・・・・


この悲鳴・・・・・・・


普段の声よりずっと高いけど


ニノだ・・・・・・・・・・・・


「ニノ・・・?ニノなの・・・?」


俺は真っ暗な部屋を壁伝いに歩いていく。


まだふらつく頭を必死で押さえて、まるで操られるように声のする方へと歩みを進める・・・。


部屋の出口らしい場所まで来ると、俺は扉を開けようと必死で押したり引いたりを繰り返した。


「ダメだ・・・。
ビクともしない・・・・。」


そう呟いた俺に・・・声が聞こえる・・・。


・・・・・・・・・助けて・・・


・・・誰か・・・・助けて・・・・。


苦しいよ・・・・


怖いよ・・・・・


助けに来てヨ・・・・・・・・・


・・・・・・・・・リーダー・・・・。








その声を聞いたのと同時、頭の芯が焼け爛れるような感じに苛まれた。


まただ・・・・・


頭も・・・体も・・・・・


・・・・・熱い。


目の奥が・・・・・焼け爛れるみたいだ・・。


でも・・・・・この感覚・・・・・・


出来るかもしれない・・・・・・。








ゆっくりと金属製の扉に指を伸ばす。


分厚い金属の扉に指を這わすと頭でイメージを膨らませた。


ガコン!ガコン!!


俺の指が触れていた場所から、扉は音を立ててひしゃげていく。


内側から潰れていく金属を俺は不思議な気持ちで見つめていた。

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設定タグ:大野智 , 二宮和也 , 大宮   
作品ジャンル:SF
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作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/  
作成日時:2012年3月26日 22時

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