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78話(side:E) ページ28

 
「えおえお、コーヒー貰っていいか?」
「んー。適当に飲んでくれ」


勝手知ったる、という感じで、あろまが食器棚からマグカップを取り出して、コーヒーメーカーからコーヒーを注ぐ。
もうあいつここ来すぎて、ここが第2の家みたいになってんじゃねぇかな。
まぁそんな我が物顔でコーヒーを飲むあろまは放っておいて、俺も2杯目を飲む。
普段は砂糖とか牛乳とか入れて飲むんだけど、今日はなんかブラックって気分だったから、何も入れずそのまま飲む。

なんか豆の酸味やら香りやら色々楽しんで飲むのが通なんだろうが、特に拘りもなければ、そんな趣深い人間でもないから、普通に飲む。


「お兄ちゃん達がのんでるのはおいしいの?」


首を傾げて聞いてくるAに、あろまと顔を見合わせる。
美味しいといえば美味しいが、ブラックコーヒーは飲む人間を選ぶな。
この間、FBの食べるラー油入り冷やし中華食べて痛い目見たのに、俺達が口にするものは、何でも気になる年頃らしい。
ちなみにAには、蜂蜜を少しだけ溶かしたホットミルクをあげている。


「A、この間FBので懲りたべや」
「? こりてないよ?」
「いや懲りろし」


笑ってるけどあろま、多分A意味わかってないから。
じゃあ飲んでみ、なんて面白がって自分のマグカップをAに差し出している。
ちなみにあろまもブラックだ。


「……くろい」
「コーヒーだからな」
「……くさい」


煎ったコーヒー豆の独特な匂いのことを言ってるのかな。
めっちゃAの顔が歪んでいる。
恐る恐る、といった感じで、コップに口をつける。


「……うぇ〜」
「あっはははははははっ!」


一口飲んだ後、ぐちゃっと様相を崩すAを見て、あろまがお腹を抱えて大笑いしてる。
うーうー唸るAは自分のホットミルクを飲むけど、まだ口の中が気持ち悪いようで、顰めっ面であろまのマグカップを睨んでいる。
まぁ辛いのよりはいいらしいが。


「A、もう一口飲むか?」
「やだっ!いらない!」


楽しんでいるらしいあろまから逃げるように、俺のお腹にダイブしてきたAを抱きとめた。
後で口直しに、チョコレートでもあげようかな。


 

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ねい(プロフ) - ひろひろ花さん» ひろひろ花様、コメントありがとうございます。一気に読んで頂けるとか感謝感激です。頻度はまちまちですが、今後もこんな感じで続けていこうと思っておりますので、お付き合い頂けますと幸いです(*´∀`*) (2017年9月6日 10時) (レス) id: 6c8b868609 (このIDを非表示/違反報告)
ひろひろ花(プロフ) - パート1から一気に全部読んでしまいました、読みやすいし素敵な内容でめっちゃ好きです…!続きお待ちしてます〜!頑張ってください、応援してます! (2017年9月3日 23時) (レス) id: c83e1355fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねい | 作成日時:2017年8月21日 23時

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