73話(side:F) ページ23
「……あの、これは一体どういう状況?」
えおえおん家のリビングで繰り広げられる光景に、俺は思わず状況の説明をお願いしてしまった。
だってアレだよ。
リビング行ったら、あろまが真顔でAちゃんのほっぺた無心で触り続けてるんだよ?
そりゃどういう状況か聞くでしょ、普通。
「なんか、来てからずっとこの調子」
はぁ、とえおえおが溜息を吐く。
俺より先にあろまが着いたのが、だいたい1時間前。
着いた時からちょっと様子のおかしかったあろまが、Aちゃんを目の前に座らせ、一心不乱にほっぺたを触り続けているらしい。
一言も発さず、ただほっぺたを触り続けるあろまは、なんて言うか怖い。
だって無言無表情だよ?
雰囲気だってなんか尋常じゃないし。
あぐらをかいた足の間で大人しく座っているAちゃんが、すっごい不安そうな顔してる。
「あろま、ねぇあろま、一旦やめない?」
「無駄だFB。俺も何度も呼びかけたけど、ずっとこのままだから」
えおえおの言うように、あろまは俺の言葉にも反応を示さない。
ただただ無言、無表情のまま、Aちゃんのほっぺたを触り続けている。
じっと見つめられながら触られ続けるAちゃんが、不憫で仕方ない。
てか無表情のあろまめっちゃ怖いから!
「ねぇあろま、何かあったの?怒ってる!?」
「何もねぇし怒ってもねぇよ」
ようやく言葉を発したあろまだけど、何その低い声!
止めてよ怒ってるみたいじゃん!
Aちゃんの顔見てよ!泣きそうだよ!?不安そうだよ!?
「あろま……」
「もうちょい。A動くな、辛抱しろ」
「お兄ちゃん…!」
ついに涙声を上げたAちゃんを、サッとえおえおが抱き上げてあろまから遠ざける。
ぎゅうっとえおえおの首に抱き着くAちゃんの小さな身体が微かに震えてるのは、しょうがないと俺は思う。
Aちゃんと距離を離されたあろまが鋭い舌打ちをしたのを、俺は聞かないふりをした。
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ねい(プロフ) - ひろひろ花さん» ひろひろ花様、コメントありがとうございます。一気に読んで頂けるとか感謝感激です。頻度はまちまちですが、今後もこんな感じで続けていこうと思っておりますので、お付き合い頂けますと幸いです(*´∀`*) (2017年9月6日 10時) (レス) id: 6c8b868609 (このIDを非表示/違反報告)
ひろひろ花(プロフ) - パート1から一気に全部読んでしまいました、読みやすいし素敵な内容でめっちゃ好きです…!続きお待ちしてます〜!頑張ってください、応援してます! (2017年9月3日 23時) (レス) id: c83e1355fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねい | 作成日時:2017年8月21日 23時