検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:2,385 hit

↑の続き ページ44

..............................



.....................



............

リツカが仕事を終えて帰ってくる頃には、日が傾きかけていました。キッチンで夕飯の支度をします。パツシィの分は、消化の良いものにしなければいけないと思い、お粥と果物にしました。
夕飯を持ってパツシィが寝ている自分の寝室へ向かいます。部屋に入り、窓際にあるベッドに声をかけました。
「ねぇ、ご飯持ってきたけど、食欲、ある?」
「ある。」
即答でした。

「ふふ。そんなにお腹空いてたんだね。食べさせてあげようか?」
「は、ハァ!?じ、自分で食える。」

あはは、冗談だよ、じょうだん。と、言ってリツカはベッドの隣の机にお盆を置いて

「これが君の分のお粥。そして果物。暫くは消化に良いものがいいかな。」
「ハァ!?なんでだよ!肉を食わせろ!肉を!」
「ごめんね。肉ってなると、ここら辺だとかなり高価な物になるんだ。狩猟は許可されてるけど、期間が限られてて。街に買いに行くにも、遠いし。帰ってくる頃には傷み始めてる。」

だから、ごめんね?
とリツカは申し訳なさそうに顔を歪める。

「そうか、こっちだとそうなんだな。オレも、すまねぇな。」
と、パツシィも謝りました。

「大丈夫。慣れてるから。」

じゃ、食べよっか。

この合図で2人の夕飯の時間は始まりました。


「ねぇ、パツシィの国はさ、どんな所なの?」

「あぁ?そうだなぁ、強ぇヤツは英雄みたいに扱われ、弱ぇヤツァ、居ない様に扱われる。いわゆるじゃくにくきょうしょくっつうやつか?そんな所だ。」

「それって、良い所なの?」

「いいわけあるかぁ?」

「じゃあさ、パツシィは強いひとだったの?」

「あぁ、........。」
ボソリと何かパツシィは呟きましたが、リツカには聞こえませんでした。

「?」

「なんでもねぇよ。この話は終いだ終い。」

それよりよォ、とパツシィは続ける。

「お前は、親とか居ないのか?」
ふと、疑問に思った事を聞く。

「あぁ、居ないよ。昔ね、ちょっと色々あって。」

リツカの顔が少し曇る。これは良くない話題だなと思った獣人は、

「ふーん。ま、振り返っていい事なんかねェからよ。気に病むな。な?」

と、明るく返しました。その答えに少し励まされたのか、

「うん。ありがとう。」

少し微笑んでそう返しました。

そうして、夜は更けていきました。






______________________
次ー。

↑の続き→←↑の続き



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.0/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:日記 , 東京喰種 , FGO
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

幽香(プロフ) - 十六夜夢路さん» それはありがとうございます。そう言ってくれる人がいて嬉しいです。(手が滑ってコメント消してしまったため2回目) (2019年8月18日 23時) (レス) id: 6feee5689f (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夢路(プロフ) - 幽香さん» こんにちは。とても面白いですね。 (2019年8月18日 7時) (レス) id: ea02e12f92 (このIDを非表示/違反報告)
幽香 - AIさん» うん。頑張る。ありがとう。 (2018年5月29日 22時) (レス) id: 6feee5689f (このIDを非表示/違反報告)
AI - 更新、頑張ってーーー!楽しみに待ってる! (2017年5月4日 22時) (レス) id: 2e47d22230 (このIDを非表示/違反報告)
- 昨日みたいにデータベースエラーになります。チャットするのならチャット専用のサイトへ行ってください。 (2017年5月4日 20時) (レス) id: 0542bba0d5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:幽香 | 作成日時:2017年4月3日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。