奪い合い《赤司征十郎》

6.わかんない ページ8

「遅れましたー…」







私たちが部活に出る頃にはすでに終わりかけだった







「おっせーよ」

「いそがしかったの！」

「お前手伝えたの？」

「うわ、失礼だね！」







相変わらず、無神経なんだから！




そう言ってるそば、征くんがアップを始めた。









「………」








すでに真剣。


大輝や敦くんたちより背が低い征くん。
それでも、その背の低さを感じさせないプレーが好きだったりする







「…きめぇ」

「うっさい！ほら！はやく部活戻んなっ」

「へいへい…」





「もうっ…」








これがエースっていうんだからビックリしちゃう


まぁ…飛び抜けて上手なんだけどね







大輝のプレーを見てると、ボールが生き物みたいに見えちゃうんだ









「大ちゃん、赤司君にAを取られていじけてるんだよ」

「さつき…なーに言ってんの」

「だって今は赤司君しか見てないんだもん」

「え？大輝のこともちゃんと見てるよ？」

「そーいう意味じゃないの！」








Aにはわかんないよっ


そう笑顔で言って、
コートに立ち去った









どういうことなんだろう？



私にはわからない？








まぁ、事実わかんないんだけどさっ

7.2人きり→←5.十分

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