奪い合い《赤司征十郎》

43.何を ページ47

「…それ、一ヶ月前に涼くんから頼まれたモデルの代役のだよ」




…今日発売だったんだ





「なぜ僕に言わなかった」

「だって征くんいなかったんだもん」

「撮影の後でも言えばいいだろ」

「…っ、別にいいじゃん!!」





今…こんなに悩んでるのに、そんなことで怒らないでよ





「征くんだって、私に言ってないことあるでしょ？」





もう、止まらない





「キミに言ってないことなんてない」

「嘘言わないで」




知ってるんだから、全部。





「僕はキミに嘘なんてつかない」

「嘘！……婚約者がいること私に言った？」

「……っ!?」





絶対に言っちゃいけないことを言った




もう、後にはひけない。






「いつから…」

「……1ヶ月前に、征くんが他の人と食事してるの見かけたの。

それから…征くんと大輝がケンカしたときあったでしょ？
保健室での会話、少し聞いちゃって…」

「……そうか、知っていたのか…

それでも…キミが好きだよ」

「…ちゃんと知ってるよ」




そんなこと、わかってる。

ちゃんと伝わってる。





「…ごめん、征くん。
少し、疲れてるみたい…イライラしてごめんね？」

「いや、僕も悪かったよ。

だが、本当にキミだけだよ。…信じてくれ」





信じてる。







そっと唇を重ねた








.







.







.








信じてる―――――？






征くんの気持ちを？

私たちの未来を？






何を信じてるの？

ぞっくへーん！→←42.あれから

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
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