奪い合い《赤司征十郎》

3.完璧な ページ5

スラスラスラ…





「出来ました」

「…正解だ」






おぉ〜、とみんなが感心する。




当たり前だ、中学2年生の私たちにはまだ難しい問題を征くんが解いたんだもん。




つくづく、何でも出来ちゃうんだなって思う。




私とは正反対。


え？
そこまで勉強できないわけじゃないけど…征くんにはかなわないよ








.









.









「おつかれ、征くん」

「あれくらい大したことないよ」

「…すごいな…」





私と征くんは、席が隣同士。

このクラスには征くんの他に、大輝と涼くんがいる。






征くんは、財閥の跡継ぎで、バスケ部主将で、生徒会長で…頭良くって…

凡人の私にはもったいないってたまに思う。







「A」

「うん？」

「今日の部活のことなんだが…生徒会の仕事があって遅刻するよ」

「…手伝おうか？マネージャーはさつきがいるし」

「…そうしてくれるかい？助かるよ」

「おっけー」






少しでも、役に立てるといいな。

普段完璧な征くんの、役に立ちたいもん。

4.手伝い→←2.夜ご飯

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