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『姉ちゃん、こっからここまでのメニュー、全部ちょーだい。』
「食いすぎじゃね!?」
『何、夜兎だからこのくらい序の口だヨ。』
そうして、次々に運ばれてくる料理を1つずつ平らげていく。
目の前の銀ちゃんがうへぇと零した。
「やっぱ、お前ェも夜兎なんだな。神楽で見慣れてると思ってたけどよォ、お前はもしかしたら神楽以上かもしれねェな。」
『いやいや、神楽ちゃんには劣るヨ。神楽ちゃんは夜兎の中でも別格に食べるからネ。』
「ふーん……。
なぁ、話変わるけどよォ。そういや、お前と神楽って、髪色同じじゃん?家族なの?」
『んや、家族ってか……親戚かナ。私、江華さんの姪っ子だからネ。』
「江華……?」
『あり、知らないの?神楽ちゃんのお母さんだヨ。』
「つーこたァお前……従兄弟か!?」
『ちょっ、銀ちゃん声デカい!』
「え、いやいや!?あのゲロインの従兄弟がこんな美人な訳?!」
『そりゃ、私は母親似……ってか、江華さん似だからネ。私のお母さん、江華さんとそっくりだったから。』
さらっと自分が美人だって言ってんじゃねーか。とデコピンしてくる。地味に痛い。
「……でも、神楽の母ちゃんって。」
『あぁ、タヒんだヨ。私のお母さんもネ。』
「……そうかよ。」
沈黙が生まれる。気まずい雰囲気だ。
『……本当は、もっと手を繋いでいたかった。もっと横に並んで歩きたかった。一緒に大きな声で歌ってたかった。』
幼い頃を思い出す。
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『えへへ、おかあさんのおてて、あったかい。』
「そうか?Aの手も、温かいじゃないか。」
『じゃあー、おかあさんはもっとあったかい!』
「ほら、早くしないと、置いていくよ?」
『まってヨー、おかあさんはやいー……。』
「ふふ、冗談だ。待ってたあげるから。ゆっくりでいいから。怪我しないようにね。」
『お〜ひさまきらいのう〜さぎさ〜んは〜』
「おお〜きな蛇さんと〜お友達〜」
『ふ〜るいうさぎさんのね〜むるば〜しょ〜』
「逃げろ、A!!必ず、後からお母さんもそっちに行くから……!!」
『おかあさんの…おなか…ちがでてるよぉ……。』
「大丈夫だから。……早く、行きなさい……っ!」
「私の名前……覚えててね、A……。
私の名前は……蓮華…。」
『やだ、やだヨ……おかあさん、ねぇ、めをあけてヨ…。』
『うっ……ぅぅ……っ……あぁぁあぁ……。』
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めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんにちは^ - ^もしかして、なんか薬とか盛られてるのかな?続き楽しみです! (6月26日 16時) (レス) @page15 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - あ、すみません、正しくは12話、13話でした! (6月12日 17時) (レス) id: 5dbe0a5f3f (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - 初見です!終推しなので11話12話辺りで死にそうでした…。今後も更新頑張ってください! (6月12日 17時) (レス) @page14 id: 5dbe0a5f3f (このIDを非表示/違反報告)
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