◇第二百七章◇ ページ14
神楽「それって……」
新八「殺人、ですか……?」
銀時「ま、そういうこったな。無理なら良いんだぜ、最悪吉原の方は何とかなるだろうし、こっちはお前らが無理なら俺がやるだけだ」
簡単に言う。少し突っかかっていた物があったのだけど、やっぱり銀時は戦う事に慣れている気がする。戦う事、というよりは──
──人を殺す事に、と言った方が合っているのだろうか。
キャ「ソンナ事出来ルワケ……」
銀時「俺は言ったぞ?出来ないなら俺がやるってよ」
キャ「坂田サン、アンタ罪モ無イ人ヲ殺スノガ怖クナインデスカ!」
銀時「……さぁ、どうだろうな」
まただ。また、私の知らない銀時が存在してしまった。この人は何処まで掴めない人なのだろうか。好きだよ、本当に好き。心の底から愛してる、のに何で……。
何で、恐ろしいと思ってしまうのだろうか。こういう時の銀時は決まって目付きが変わる。やる気の無い目でも、優しい目でも何でもない、獣の目。獲物を狙っている、獣の目そのものだ。
神楽「大丈夫アル、銀ちゃん。人を守るためなら、私鬼にだってなれるヨ」
新八「神楽ちゃん……。そうだね、やるしかないですしね……」
決意を固めた神楽ちゃんと違い、声の震えを抑えきれないでいる新八くんだったが、他に道は無いと悟ったらしい。無理しなくても良いのに。
銀時「頼むぜ。被害者をなるべく少人数で収めるのがお前らの仕事だ」
お登勢「でも、二人だけに任せるのは少々心配だねぇ」
神楽「ババァ、私たちの事信用出来ないアルか!」
お登勢「そういう事じゃないさ。ただ、手が届く範囲にも限度があるって話さね」
おもむろに懐から煙草を取り出し、火を付けて煙を吐き出す。
お登勢「アイツが動いてくれるかは分からないけど、こんな緊急事態だ。きっと手を貸してくれる」
貴方「アイツ?」
お登勢「そう。話した事はあるだろ?歌舞伎町四天王の一人。次郎長という男の事さ」
次郎長。昔、お登勢さんが話してくれた。極道者だと聞いていたけど、そんな人に頼めるのかな。
いや、逆か。極道者には極道者の筋ってものがある。その人の人柄は知らないけど、手を貸して貰えたらきっと大きな戦力になり得るだろう。
お登勢「しかし、中々難しい男だからね。説得するのも少々手間がかかるかも──」
軽い愚痴を零したお登勢さんの言葉を遮るように、後ろから聞いた事の無い渋い声が聞こえてきた。
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鬼灯(プロフ) - 初めまして…!!続き楽しみにしてました、既に好きです!!!!シリーズ最初にリンクの貼ってあったヒカリ証明論も聴かせて頂きました…滅茶苦茶に歌い方も好みでした((((これからも応援してます!! (2021年9月5日 18時) (レス) id: 9ea7ca46b0 (このIDを非表示/違反報告)
またまた - 初めまして!最高でございます、はい、、大好きです!!!!!これからも応援しておりまする!! (2021年8月4日 1時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - おかえりなさい!続き凄く楽しみにしてました。 (2021年6月19日 6時) (レス) id: 03c126c95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LAZU(らず) | 作成日時:2020年6月27日 8時