闇の胎動 Y ページ35
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「まったく……今日は何処に行かれたのやら……」
執務室の主が何処へ行ったかもわからないまま、俺は机の上にうず高く積まれた書類の整理をしていた。
手を動かしながらも、頭の中はこの5年擦れ違ったままの二人を思う。
いつからだろう……いや、もう本当は初めからだったのかもしれない。
ミツと太輔の想いの違い。
ミツの愛は、広く重い。
100あるものを、こちらへ50、こちらへ30、こちらへ20と分けるわけじゃなくて。
こちらへ100、こちらへも100と目一杯心を配る。
ある意味、底無しだ。
けれど太輔は違う。
太輔の愛は、深く狭い。
100あるものを分配する。
ミツへ80、俺に20といった形で。
下手したら、盲目に心全部で相手を愛する。
どちらが重いとか大きいとか、そういう計り方が出来るものじゃない。
人の愛し方は人それぞれだから。
頂点のあるピラミッドでも、周りを取り囲むサークルでも、愛が存在することには変わりない。
でも、その微妙な違いが、二人には大きな違いとなって間に深く暗い溝を作った。
互いに互いの想いが、お互いの心を見えなくした。
恋心とは、何て厄介なものだろう。
冷静になれば見えるはずのものが、恋が絡むだけで見えなくなる。
そもそも、もしかしたら"恋"と"冷静"は両立しないのかもしれない。
目一杯愛するミツと、盲目に愛する太輔。
どちらも想い合っているのは明白なのに、どちらもが踏み出せない。
─────太輔、本当にいいの？
あの日、あの派遣団から帰ってきた太輔にかけた言葉。
何があったかは深くは追及しなかった。
誰にだって聞かれたくないことはあるだろうと。
二人のことは二人にしかわからないと。
俺は……間違えたのかもしれない。
あの時、俺が追及しなかったことで俺はもしかして太輔に逃げ場を与えてしまったんじゃないか？
追及して、思っていることの全てを吐き出させるべきだったのではないのか？
今の太輔とミツを見ていると、どうしてもそんなことを思ってしまう。
物事はタイミングだ。
あの日、深く追及しなかった俺はそれから太輔に何も聞けないでいる。
逃したタイミングは、どうあっても取り戻せない。
そうしている間に、太輔とミツは見事に擦れ違っていった。
ひとつのボタンの掛け違いが、ずっと。
全てを解いて、初めから掛け直さなければボタンは掛け違えたままに不格好なままだ。
俺に、出来ることはあるだろうか。
あの二人の、為に。
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流華(プロフ) - 充瑠さん» 充瑠さーん♪お久しぶりでーす♪♪わぉ、ロケ地に行かれたんですか!?羨ましいー( ☆∀☆)私も行きたいなぁ。頑張って更新していきますねー♪ヽ(´▽｀)/ (2018年10月26日 13時) (
レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ここさん» ここさん、こんにちは。コメントありがとうございます♪藤北さん……拗れてまさからね(笑)どうなることか(^_^;)頑張りますので、今後もよろしくお願いいたしまーす(*´∀`)♪ (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - 椿さん» 椿姫……(笑)喜びの舞だったり、机の角で頭ぶつけたりと忙しいな(笑)ああ、卓袱台返しの準備もするんだっけ？(笑) (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪♪いつも、ありがとうございますー♪ヽ(´▽｀)/ゆっくり進んでます(笑)そうです、お墓ですよ。あれが、誰のお墓なのか…。ポイントですね、それ(笑)伏線……回収出来るはずです(たぶん/笑) (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
充瑠(プロフ) - 流華さーん！！お久しぶりです。いよいよですね！実はこの夏に、ロケ地に行ってきまして。まだ記憶も鮮明なので、今後が楽しみです＾＾いつまでも待ちますー (2018年10月21日 0時) (レス) id: 5cca4c3768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流華
| 作成日時：2018年6月8日 11時
