恋をするということ２【緑間真太郎】

落ち着いた ページ33

タオルの一件以来・・





緑間 「おはよう高月。どうだ？今日は変わった事はないか？」





必ずそう聞いて来てくれる緑間君。





私をキュッとしてくれた事を思い出すとドキドキするけど・・





you 「おはよう。今日も何もないよ。もう落ち着いたかも」





相変わらずの私達である。





ｸﾗｽ男子 「高月ー・・お客さん」





クラスの男子に言われ教室の入り口を見ると・・





you 「町前君！？・・ちょっと行ってくるね」





高尾 「最近よく来るよな・・」





なんて言っているのを聞きながら町前君の所へ・・





町前 「ごめんね、高月さん。実はこの前言っていた本が見つかったんだ。
早く渡してあげたくて・・これでしょう？探してた本」





確かにこの前の朝会った時ちらっとそんな話はしたけど・・





むかーし発売された小説・・





何処の本屋にも売っていなくて諦めたと話したんだっけ。





そんな事を思いながら町前君が差し出した本に目を移すと・・





確かに私が探していた本！





you 「うそ！？もう諦めてたのに・・町前君これ良く見つけたね！？」





町前 「もしかしたらって家の本棚を探したんだ。そしたら奥にあったんだ。
良かったら読んでよ、高月さん」





・・家！？





you 「本当にいいの？でも・・読むのが遅いから・・」





町前 「いいよ・・ゆっくり読んで感想を聞かせて？」





にっこりほほ笑む町前君・・





you 「ありがとう。じゃあお借りします」





差し出された本を受け取ろうと手を伸ばす・・





すっと町前君指が私の手をなぞる・・





毎回・・これがすごく違和感がある。





他の人ってこんな感じだっけ？





・・でもこんな事思うのって自意識過剰なんじゃないだろうか？





いつもそんな自問自答で終わる。





町前 「じゃあね、高月さん」





帰って行く町前君を少し見送って教室へ入る・・





you 「でたよ・・THE・鬼の形相！」





私をチラリと見る緑間君の顔がまさしくそれである。





you 「・・今日の一言はなんでしょうか？」





緑間 「高月・・素性が分からない奴は警戒しなくてはいけないのだよ」





・・でた保護者発言！





でも・・心配してくれている気持ちは凄く嬉しい。





you 「はーい！」





あの違和感の事緑間君に聞いてみようかな・・





そう思いながら借りた本を鞄の中へとしまった。

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