Love D-Rive【Kaz・N】 (ページ5)

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5台目ページ5

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今日は珍しく土曜日なのに午後からしか塾の講義がなくって。

せっかくの空いた時間だからと

二宮さんと待ち合わせてわからないところを教えてもらうことにした。

「理系科目だけね。英語とかは自信無いから」

そんな風に笑ってた二宮さんと朝から会えるのが嬉しくて前の晩からドキドキする。

いつもなら夜しか乗らない二宮さんの車

朝、いつもの場所に見慣れた車が停まっているのを見ただけで胸がきゅってなった。

「おはようございます」

助手席にいつもみたいに乗り込んで

横を向くといつものスーツじゃない二宮さんがいて

明るい所で会うのが嬉しくてちっちゃく笑ってしまう。

「うん？何で笑ってんの？」

「朝から二宮さんに会えるのが嬉しいんです」

そう素直に言ってからシマッタ恥ずかしいって思ったのに

「A、もう朝ご飯食べた？」

二宮さんはまるでそんなこと聞こえていないように車をスタートさせた。

私だけがこんなに嬉しいのかな

なんか寂しいなって思うのは変かな

せっかく会えたのにな

そんなちょっとだけマイナスな気持ちを隠して答えた。

「………少しだけ」

そういえば車どこに向かってるんだろう

まだこんな時間だから図書館だって開いてないし

「んじゃあさ、美味しい朝ご飯食べてから勉強しようぜ」

「えっ？どこで？」

いいとこって笑いながら言って二宮さんは楽しそうに車を走らせた。

流れる音楽が心地良くって

隣にいる二宮さんが楽しそうに小さく歌ってる

そんな様子を見ていたらさっきのちっちゃな不安も溶けてしまった気がした。

「はい、着いたよ」

そういって車を停めたのはマンションの1階がお店みたいなところの前で

さっさと運転席から降りる二宮さん。

私が助手席から降りようとしていたらこちら側に回ってドアを抑えてくれて

すっと手をつないでくれた。

そんな二宮さんの行動にいちいちどきどきしてしまう。

シックな白い扉を左手で押そうとする二宮さんだけど

「待って、二宮さん、『close』だよ？」

扉のプレートを見てあわてて言う私に

「大丈夫だから」

二宮さんはくすくす笑ってそのまま扉を押した

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