先導車（Side N) おまけ ページ19
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二宮「最近さー」
相葉「うん？最近？」
閉店後のほの暗い照明の中でコイツの作ってくれた軽い料理をつまみながら飲む。
二宮「自分が受験した時よりセンター試験の日が気になる(笑)」
相葉「あー、Aちゃん？」
相葉さんが本当なら店のメニューにはない焼酎を出してくれながらちょっと嬉しそうに聞く。
二宮「アナタなんで嬉しそうなのよ」
こっちはいろんな意味で大変なのに
相葉「ニノがそんな風に女の子に振り回されてるの初めてみるからじゃん」
ひゃっひゃって
ほんと楽しそうだね、あなた。
人の気もしらないで
相葉「ニノさー、Aちゃんのどこが好きなの？」
二宮「何？、急に」
コイツの場合何か考えてるのか考えてないのかわっかんねーんだよな。
相葉「うん？ニノの周りってさ可愛い子も、美人の子もたくさんいるじゃん」
Aが聞いたら泣きそうなこと言ってんな。
二宮「ですけど？」
相葉「で、なんでAちゃんなのかなって」
アンバーのグラスをゆっくり傾ける。
Aが『二宮さんの目の色みたい』って喜んでたグラス。
カランって氷のたてる音が心地いい。
二宮「…この前さ、ちょっとふざけたやりとりしててさ」
相葉さんがクラッカーにチーズのディップを乗っけて食べてるのをぼんやり見ながら話す。
二宮「『俺の好きなとこ10個言ってみ』って話になったわけよ」
なにそれーってわひゃわひゃ笑ってやがる
まあ俺らしくないっちゃないわな。
二宮「あいつさ、顔真っ赤にして指折りながら10個以上言ったね」
おかわりってグラスを相葉さんの前に出す。
二宮「そういうとこ」
相葉「確かに一生懸命話してくれてるとこ想像すると可愛いけど」
俺にグラスを渡してくれながらまだ納得してないって顔ですなー。
二宮「アイツの『好き』ってすっげーシンプルでまっすぐなわけよ」
あー俺ちょっと酔ってんな
二宮「赤ちゃんみたいなきれいな目でまっすぐ『好き』って言われてみ。
理性くずれるわ」
思い出しただけでAに会いたいななんて思うのは酔ってるからにしておこう。
相葉「ニノさーめちゃくちゃ幸せなんだね」
そういわれてコイツを見ると
にこにこしてさ、まるで自分の事みたいに笑ってる。
そう幸せなんですよ。
でももっと幸せになるために
早く春こねーかなって思っているのは内緒だな。
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作者名：雪月
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=verbena
作成日時：2014年10月22日 13時
