お兄ちゃん だーいすき！ それって 僕たち (俺たち) のこと さそってるの？

迷子になった、妹へ。 ページ14

〜藍SIDE〜






　今日はおかしい。

　 いつもいつも、「藍お兄ちゃん、嶺二お兄ちゃん！！」

　と、僕たちの名前を呼んで、 お弁当を、持ってくる。

　 だけど今日は、 持ってこなかった。

　いったいどうしたのか、 嶺二に、聞いてみると………

　嶺二 「え？ 知らないけど何かあったのかな？」

　 嶺二も、知らなかった。

　一体どこにいるのか。 最近、仮彼氏のことでいろいろ悩んでいた。

　 泣いていたり、怒っていたり。

　 決して嬉しそうな顔はしなかった。

　 だから僕は言った。 「無理しないで………」 と、

　だけど、Aは、

　「ううん！ 大丈夫！！ お兄ちゃん心配してくれてありがとう。」

　と、いつも返すだけだった。

　 やっぱり心配だ。 あんな顔見たら、

　藍 「Aが行く場所って言ったら………

　 あそこだよね。」

　 僕は知っていた。 Aが好きな場所






　 あの、桜の木の下だ。






　 そういえば、Aが、あの時………。

　A「藍お兄ちゃん………。
　
　 私…………。 彼氏ができるんだ。」

　 と、悲しそうに僕に話してくれたこと、今でも覚えている。

　藍 「そう、」

　 僕は何も言わずに、不愛想に答えた。

　


　藍 「 行こう、 あの場所へ 」
　
　 僕は、 妹を探しに学校を出ることにした。

探して探して探しても…………。→←お願い…………。　　藍お兄ちゃん、………。　

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