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【推薦】 ページ26

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井上「よく頑張ったな、」




橘「ありがとう、井上


お前のおかげだ、アイツがここまで持ったのは」




井上「いいから急げ。1時間以内に移植受け入れの連絡をしなければならない


祐輔くんに伝えてこい、」




その言葉を聞いて俺たちは祐輔の病室に走った。




人生を左右する1時間、それはいつだって不意打ちで俺たちに衝撃を与える




そしてその1時間は必ずしも幸せを運んでくるとは限らない




移植順位を告げた祐輔に、彼が返した言葉に俺たちは耳を疑った。




祐輔「お父さん、お母さん...ごめんね?


心臓はいらない、移植は受けない」




橘「...どういうことだ?祐輔、」




三井「理由を教えて?」




祐輔「...言いたくない、」




橘「言いたくない、じゃないだろ?


移植を受けなきゃ死ぬんだぞ?理由を言えないなんてあるか!」




思わず強い言い方をしてしまった俺を冷静に止めたのは三井だった。




1時間しかない、どんどん気持ちが焦っていく




橘「いいか?


移植すればベッドから起き上がれるんだぞ?


お母さんと一緒に外も歩けるんだ、友達とも遊べるんだよ」




三井「祐輔、お願い。移植を受けて?」




祐輔は一つ大きく息を吸って言った。




祐輔「ごめん。


_______________僕は移植を受けない、」





藍沢side




ICUで患者の容態を確認している時、西条先生に名前を呼ばれ振り向いた。




西条「トロントにはお前を推薦することにした、」




その言葉に何も返せず、ただ目を逸らしてしまう。




西条「何だよ、嬉しくないのか?


辞退するとか本気じゃないだろうな?」




西条先生はそう言うと俺の肩に手を置きICUをあとにした。




振り向けば白石と目が合う




彼女は真っすぐ俺を見ていて俺はまた目を逸らしてしまった。

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作者名:愛音 x他1人 | 作成日時:2020年5月29日 17時

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