【リヴァイ】馬鹿なあの子が幸せになる方法【進撃の巨人】 (ページ3)

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あの子と休憩するページ3

ちゅん、ちゅん、と鳥が三羽並んで俺の頭上を飛んでいった。

暖かな日差しの中、桶の中に積まれた洗濯物を一つずつ取り出しては屋根から屋根へと繋がれた紐へと掛けていく。

(今日は風があるからすぐ乾くな)

最後の一つを干し終えた時、宿舎の扉が開いた。兵長かと思い無意識に背筋を伸ばした瞬間、扉から出てきた姿に脱力した。

「あ…」

「あー！エレン！おはよう！」

「お、おはようございます、Aさん…」

そこに現れたのはAさん。俺の上司である、ちょっと変わった女性である。

まだ朝の7:30頃だというのに元気なものだ。Aさんはスキップでこちらへやってくると桶の中をのぞき込んで、中身が空なのに気づくと目を丸くして「仕事が早いねえ！」と笑った。

そして昇り始めた太陽に向かってぐっと伸びをすると、いきなり芝生へと倒れ込んだのだ。

「ちょ、Aさん！汚れますよ！！」

「えー？平気平気、芝生だし。ほら、エレンもやってごらん。はいごろーん」

ご、ごろーん…って…

俺が立ちすくんでいると、Aさんは痺れを切らしたかのように俺の右手を掴み、強引に隣へと寝転がらせた。

「わ、わ！」

「ね、どう？気持ちがいいでしょ！」

突然のことに驚いていた俺は、彼女の声と指さす方向に釣られて空を見上げた。

「…おお」

思わず感嘆の声があがる。
雲一つない青空、蝶。先ほどの鳥だろうか。屋根にはいつの間にか巣ができていて、親鳥が雛に餌を与えていた。

ふわ、と風が吹いた。

「たまにはいいでしょ、こんなのも。」

「ええ。」

「箱庭からだって、空は見える。」

その言葉に顔だけ横を向けると、空を見上げたままへへん、と満足げに目を細めてるAさんがいて、ここだけの話、ちょっと可愛いなんて思ってしまった。

あ、ちなみに俺達がその後リヴァイ兵長に見つかってどうなったかは、皆さんのご想像に任せておきますね。