【リヴァイ】馬鹿なあの子が幸せになる方法【進撃の巨人】 (ページ1)

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あの子は今日も懲りないでページ1

「あーあー…まーたやってるぜ、Aの奴。」

エルドの言葉に目を落としていた小説の文章から顔をあげると、そこにはお決まりの光景が広がっていた。

「リーーーーヴァーーーイーーへーーいーーちょぉおおおおおいった！！待って待って待ってもげるもげるもげる」

「もげろ」

巷では人類最強と崇められ、我らが調査兵団の頼れる兵士長であるリヴァイ。

そして泥だらけになりながらそんな彼の足にしがみついているのは、リヴァイ班所属であるA･カルロス。

「そんな事言って！私知ってるんですから兵長の気持ち！」

「ほう…お前が俺の気持ちを読み取れるんだとしたら良く落ち込まないでいられるな。見習いたいもんだ」

「いやん、褒めないでください兵長！」

「お前には皮肉ってものが通じねえのかこの馬鹿」

ズリ、ズリ、と私達の前をいかにも不機嫌そうに通り過ぎる兵長の足元から「ぺトラ、エルド、あ、君がエレン！おはよう！！」と元気よく呼びかけるAに私達は何の躊躇もなく「おはよう」と返す。隣でブレードの手入れをしていた新入りのエレンが信じられないものでも見るかのようにそれを見ていたが気にしないことにしておく。

エルドは半分程に減っていたコーヒーをもう一度嗜み始め、私は愛馬の毛の手入れをし、オルオは首につけるスカーフのチェック、そしてグンタはやっとベッドから起き上がる。

遠ざかるAの声としばらく後に聞こえるであろう破壊音と悲鳴を聞きながら、我らリヴァイ班は始動するのだ。

馬鹿なあの子が幸せになる方法