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夢を見た。


それはとても残酷で、僕にとっては耐えきれないほどの絶望が詰まった悪夢だった。


悪夢に登場した人物は、僕があまり目にしたくはない姿でいた。

小さな体がこちらを不思議そうに見つめる。光のないぼんやりとした瞳。
白くたなびくしなやかな髪に、年の割にはほっそりとした体。まるで生きていない人形。

その小さな人形は僕に笑いかけることもせずに、能面のような顔で地面を見つめていた。

人見知りをする子なようだ。僕と目を合わそうともしない。



「君の……名前は?」



僕だってあまり他人に興味を示して、軽いコミュニケーションをとるような人間ではなかったが、
こうして黙られてしまったらどうしようもなかったため、その子に名前を聞く。

ぼうっとした瞳は僕を見ようともせず、地面を見つめ続ける。

ただ、耳は聞こえていないわけではないらしい。僕の質問の返答だろうか、ゆるりと首を振った。とてもぎこちない、壊れたくるみ割り人形のような動きだった。


その子の呼吸音さえも聞こえない。声を出そうともしない。口は一向に微動だしなかった。


さすがに僕も参ってしまった。こんな子とどうして二人きりにならなければならないのだろう。こちらだって人見知りをするタイプなのに、頑張って声をかけたのだ。
その返答もなく、目すら合わせてもらえない。こんな子と、どうしていろと。


夢の中の僕はこの子にお手上げ状態だった。


らしくもなく懸命になって膝を折り、目線を合わせようとして声をかけている。しかしやっぱり人形のような子は微動だしない。生きているのか疑うレベルだ。




「……あの、すみませんが何か言ってくれませんか」



「…………。」




困り果てた僕は、そんな小さな子にまさかの懇願をした。

無言でいる空間がこんなにも苦しいものだとは思っていなかったのだ。いつもなら静かな物音ひとつもない空間も受け入れられるのだが、この子といるとどこか空気が張り詰めていて音がないと落ち着かなかった。


その子はようやく僕の心からの願いを聞き入れてくれたらしい。


目線だけはやっぱり動かさないまま、しかしその小さな唇だけがのろのろと動き出す。



ようやく、その人形のような子の声が聴ける……。



どこか安堵して、肩の力を抜いて目の前の人物に温かい眼差しを向けた。




が、





「……………わからない」





待ちに待ったその言葉は、ひどく悲しい響きをしていた。

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堕天使ルイ - なんか、ちょっと内容が分からなくなってきました。自分の理解能力の無さでw 続き楽しみにしてます。更新頑張ってください。応援してます。 (2018年3月20日 21時) (レス) id: 3344530ea6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠野・西谷彩香 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月23日 13時

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