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生真面目そうだと思った第一印象からは随分と遠くかけ離れた彼は、まさに「変人」と呼ぶに相応しい。

そもそもラッキーアイテムを持ち歩くと言うそれが、私の常識では理解し難いことなのだけど。



「おい」


「ひえっ、あ、えーっと、何ですか」



ぼんやりとしていたせいか、先ほどと同じように彼に声をかけられ、驚いて変な声が出てしまった。

彼も少し顔を顰めたものの、特に気に止めることでもないと考えたのか、それには触れずにもう一度口を開いた。



「お前、名は」



そう問われて、そこで初めて自分が彼に名乗っていないことを思い出した。



「えっと、A。黒子、A」



慌てて自分の名前を名乗れば、彼は相変わらずと言った様子で眼鏡をかけ直す仕草をした後、じっとりと私を見た。



「黒子……?」


「あ、え、……っと、」



居たたまれず、どうしていいか分からない、と困惑していると、助け舟の如く高尾くんが声を上げた。



「気にしなくていいよ、Aちゃん。真ちゃん、基本誰にでも初対面こんな感じだから」


「そんなわけないのだよ。俺は意味もなく他人の顔を観察するほど無粋ではない」


「へぇ、じゃあAちゃんを凝視してんのはなんで?」


「……聞き覚えのある苗字だと思っただけなのだよ」


「ありふれた苗字だから……きっと何処かで聞いたんじゃ」


「……さあな。それで高尾。俺と黒子を引き合わせて、何がしたかったのだよ」



彼は私の一言で諦めたのか、そのまま視線を高尾くんに戻してそう問う。

高尾くんはその問いに首を傾げ、「何言ってんの?」のニュアンスの「へ?」を繰り出した。


緑間さん……緑間くん?のこめかみに青筋が立っているのが、高尾くんには見えないのだろうか。

またさっきのような怒号を聞くのは勘弁したい、とことの成り行きを見守っていると、高尾くんはへらりと笑って、その答えを口にする。



「真ちゃんみたいな馬鹿真面目と、Aちゃんみたいな不思議な感じの子を引き合せたら俺が楽しめそうだったから」



鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をした直後、案の定本日2度目の緑間くんの怒声が飛んだ。



「俺は馬鹿真面目ではないのだよ!」


「……え、そっち?」

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堕天使ルイ - なんか、ちょっと内容が分からなくなってきました。自分の理解能力の無さでw 続き楽しみにしてます。更新頑張ってください。応援してます。 (2018年3月20日 21時) (レス) id: 3344530ea6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠野・西谷彩香 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月23日 13時

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