＊ ページ2
深澤｢何してるの？｣
どうやら朝のトレーニング中だったらしい、王都軍勤めの深澤とその相棒の機械人形の｢照｣がこちらの様子に気付いて駆け寄ってきてくれた。
深澤｢何これ｣
阿部｢旧式の機械人形。ゼンマイがなくても動いてるんだよね、不思議でさ、連れて帰ろうとしたんだけど重くて…｣
深澤｢お前筋力ねぇもんな｣
hk｢…阿部の工房まで運べばいいのか？｣
sk｢わぁァ！ますたぁ！たすけテ！｣
阿部｢いいの？ありがとう〜！助かった！｣
深澤｢流石照、最強じゃん｣
軽々と照に抱き抱えられたさくまは、ギィギィという音をたてながらジタバタする。
阿部｢さくま！動いちゃ駄目！その子は俺の友人だから大人しく運ばれて｣
sk｢…ハイ！ますたぁ！｣
深澤｢にしても旧式かぁ、ここ数年見た事ないね｣
阿部｢でしょ？でもほら、ゼンマイ入れる穴があるんだよ｣
深澤｢本当だ。ゼンマイないのに動くんだね、新式みたい｣
阿部｢でも重さとかパッと見使われてる部品とか全部旧式なんだよ｣
sk｢…ますたぁ、さくま、かいぞウするノ？｣
阿部｢改造はしないよ｣
sk｢じゃア、そのヒトが、さくまのコト、かいぞウするノ？｣
深澤｢しねぇよ！…しかしえらく懐かれてんな｣
阿部｢人懐こいんだよこの子｣
sk｢ますたぁのおともダチ！ちかラ、つよイ！なんテよべばいいノ？｣
hk｢…主人は、｢照｣と呼んでいる｣
sk｢ひかる！ますたぁのおともダチ！だかラ、さくまのおともダチ！｣
hk｢……どうすればいい｣
深澤｢お友達になったら？楽しそうじゃん｣
hk｢…だそうだ｣
sk｢ふふフ、おともダチ！｣
＊
阿部｢ごめんね、ありがとう｣
hk｢いや。…こちらこそ、いいトレーニングになった｣
深澤｢ねぇあべちゃん、今日お昼一緒しない？｣
阿部｢いいよ。それまでにさくま直しとくわ｣
深澤｢じゃあまたお昼にいつもの場所で！｣
工房に着き、そんな会話を交わして2人と分かれると、椅子に座るさくまを改めてよく見る。
関節部分のほとんどはオイルをさせば直るだろう。
少し機械的な喋りなのは旧式だからか、はたまた海水で駄目になったからか。
詳しく中を調べようと工具を取り出すと、
sk｢やダ！｣
という大きな声が轟いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1096人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
milkmilkmilk723(プロフ) - 最近このお話を見るために占ツク開いてます！更新応援してます、コロナで騒がれていますがお身体ご自愛ください！ (2020年4月8日 21時) (
レス) id: 2c3c24b282 (このIDを非表示/違反報告)
I-RISA(プロフ) - Twitterも拝見致しました！お話し繋がってるんですね！続きがとても楽しみです！ (2020年4月8日 16時) (レス) id: 52da8c48f6 (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 湊都さんのお話、面白くて全種類読ませてもらってます！最近の更新で、あれ、もしかしてこれ軍パロの時の繋ぎ…？という期待が膨らみつつあります笑 面白いです、更新応援してます！ (2020年4月3日 16時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊都 | 作成日時：2020年3月30日 18時
