【おそ松さん】本物のおフランス帰り

いたんだ ページ5

ガチャ


　


　


　


「「あ」」


　


　


　


揉めている間は無駄だったらしい。


　


カラ松に開けさせると決めたのも虚しく、ドアは向こうから勝手に開いた。


　


　


　


『……なんだ、いたんだ』


　


　


　


開けた張本人……六つ子の妹、Aはうんざりした顔を浮かべた。


　


四人は固まって動かず、ドアの閉まる音で我に返る。


　


その瞬間。


　


　


　


「「は、A〜！！！」」


　


『わっ、ちょ…！』


　


　


　


妹に抱きつくおそ松、トド松の兄二人。


　


突然のことにバランスが取れず、背中をドアに打ってしまう。


　


　


　


『いっ、た…ちょっとなんなの……』


　


「よくぞ帰ってきてくれた！愛しい妹！」


　


「よかった、よがっだよおおお」


　


　


　


ぎゅうっと抱きつかれ、先ほどのカラ松同様にAも逃げ場を失う。


　


　


　


「お前、帰ってこないんじゃなかったのか！？それに手紙！！なんでもっと前に寄越さないの！？」


　


　


　


その光景を見ていたチョロ松は、日本を旅立つ時の妹の言葉を思い出していた。


　


　


　


“私、多分帰ってこないから”


　


　


　


『手紙ならお母さん達に出したよ、一週間前くらいに』


　


「はぁっ！！！？」


　


『帰ってきたのはいろいろと理由があるからで……てゆうかこの二人どうにかして』


　


　


　


話すことは山ほどありそうな雰囲気。


　


とりあえずカラ松に二人をAから離れさせることを任せ、母、松代の元へ行くチョロ松だった。

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