【おそ松さん】本物のおフランス帰り

台所 ページ17

なんとか兄さんたちを起こさず布団を抜け出してきた。


　


服に着替えるのは後でいいかと、台所に。


　


　


　


『あれ？チョロ松兄さん…』


　


　


　


そこには包丁を持った三男が立っていた。


　


　


　


「あ、おはよA。よく眠れた？」


　


『うん…それなりに。兄さんはなんでここに？』


　


「朝食当番。今日かあさんいないから」


　


　


　


わぁ…。


　


チョロ松兄さんが兄さんっぽい。


　


いや、今までも兄さんぽかったけど。


　


　


　


「なんか失礼な事考えてる？」


　


『ううん、全然』


　


　


　


フランス行く前なんて料理できなかったのに。


　


一応ニートだけあって家事はできるのか。


　


　


　


「やっぱ考えてるでしょ！？」


　


『だから全然』


　


　


　


これ褒めてるよ、うん。


　


　


　


「…てゆうさ」


　


『ん？』


　


「パジャマ、乱れてるんだけど…」


　


『…ありゃ、ほんとだ』


　


　


　


布団を出るのにだいぶ苦労したからそのときかな。


　


兄さんの指摘に留まっていなかったボタンを留め直す。


　


　


　


「A、気を付けなよ？」


　


『え？気を付けなって……何に？』


　


「その、だから……」


　


　


　


急にもじもじし出す兄。


　


乙女か。


　


　


　


「あーもう！台拭いてきて！」


　


『ええ…』


　


　


　


なんか若干キレられた〜。


　


まあいいか。


　


渡された台拭きを持って今のテーブルを綺麗にする。


　


朝ごはん作ろうかと思って降りてきたけど、その必要はなかったみたい。


　


…ちょっとだけ残念な気がするけど。

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