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「すごいわ羅々！」
「さすがよ羅々！」
遠目だが他校の制服を着た女生徒が入札したらしい。
相当金銭に余裕があるようで、本人も取り巻きも誇らしげな表情を浮かべていた。
周囲の反応から察するに、このドレオクは3回目の常連らしい。
「10万より上はいませんか？10万です！一昨年のDJルフィ先輩の最高落札価格に並びました！」
よく見ると美玲ちゃんが青ざめて今にも泣きそうな顔でステージ上の蛍介と女生徒を交互に見比べていた。…本人は相当無理をしたのだろう、ちょっとかわいそうだ。当の本人は状況についていけてないのか司会の玉城くんと密談をしたかと思うと固まっている。
こっそり美玲ちゃんに助け舟を出そうか迷っていたその時だった。
「20万」
す、と腕が上がる。
どよめきの中心が一気にこちらへ、正確には隣の男女へ移った。
「誰？」
「超美人…！」
「20万が出ました…！」
誰もがここで決まるだろうと思ってたいたが、女生徒にもプライドが存在するようで、次いで発せられた「25万」の言葉に男子生徒が「うおおお」と拳を上げていた。
「50」
一瞬の静寂、そして歓声。
思い切り値段をあげた美女に、羅々と呼ばれていた女生徒が70万のバッグを掲げたものの、現金以外での入札はルールとして認められず、あえなく負けてしまう結果となった。
「終了！長谷川蛍介くん、50万円で落札です！！蛍介くんは落札者に引き渡されます！」
…セレブ高校生ってやつはすごいな。
8時間のデート代に50万、時給62500円。
売上は本人には入らないとはいえ、それだけの価値がついた蛍介に男として尊敬の念を覚えた。
「そういえば、聞きたいことって…」
ドレオクが終わり夜の部のライブ告知が行われる。
観客がまばらに散らばっていく中、先ほど話しかけられたことを思い出して美女に向き直っていたその時、蛍介がこちらへやってきた。
「あの、落札者のお姉さんですよね？…あれ、Aも一緒だったの？」
「ちょっとね」
「ひとまず移動しましょ。あっちに車があるの」
蛍介だけに用件があるのかと思ったが、なんだかんだなし崩しに俺も一緒に行くことになった。
ここで別行動をしても良かったが、未だ一言も発しない連れの男(保護者でもなさそうだ)とヤバいことを考えていて蛍介が危険に晒されても後味が悪いからだ。
肉体は高校生だが心はアラサーな俺は、なんとなく保護者の気分になりつつ連れられるままに駐車場へと向かった。
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はす(プロフ) - 外見至上主義好きで検索したらこんなにも面白いのが見つかるとは思いませんでした！！最高です、腐ってるので尚更好きです、ありがとうございます！！！ (2020年3月29日 14時) (
レス) id: ea36bea7ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ - めっちゃ好みです！更新待ってます！ (2019年4月24日 2時) (レス) id: 3b97929db8 (このIDを非表示/違反報告)
月弥(プロフ) - とても面白いです！！外見至上主義大好きなんです！！ちなみに腐ってるので最高です！！ (2017年12月10日 11時) (レス) id: d5d31cb4b5 (このIDを非表示/違反報告)
ニルヴァーナ(プロフ) - ついたままでしたね。ご指摘ありがとうございます！ (2017年8月23日 10時) (レス) id: ad95aab6ae (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年8月23日 9時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涅槃 | 作成日時：2017年8月16日 16時
