勤務63日目 ページ16
弁護人は昨日法廷で出た証拠の件を引き出して異議を申し立てた
けれど、それはいくらでも説明がつけられてしまう
それでも、検事側の主張は変わらず、弁護人は証言を覆す証拠を提示できなかった
「…本法廷は、これ以上の審議の必要性を認めません」
裁判長の発言で、血の気が引いていった
「被告人に判決を言い渡します」
嫌な予感が確信へと変わる
まぎれもなく、下された判決は有罪
『嘘だ…』
「嘘だと思うなら、あの弁護士の焦り様を見るんだな」
成歩堂くんの方へ向けば、私以上に顔を真っ青にしていた
「＿＿高等裁判所において通常裁判を受けることとします。Aくんは、提出する記録を作成しておくこと、」
『そんな、…』
「いいですね！」
『わ、分かりました…』
今の私にこの法廷で異議を唱える権利は無い
ただの書記官としているだけだから
信じられない事実に狼狽えていると、強めに裁判長から繰り返し言われてしまい、尻すぼみに返事をした
「本日の法廷はこれにて閉廷！」
終わってしまう、
そう思った瞬間だった
「ちょっと待った！…俺の話を聞いてくれよ！」
今日以上に彼に感謝をしたことは無い
彼も事件当日に公園に居て、銃声を聞いた
これは立派な証言になる
裁判長が証言することを認めれくれれば、流れが少しでも変わるはずだ
「どうすればいいのやら…」
「すでに判決は下った！今回の審理は終了だ」
迷う裁判長に、終了を主張する検事
『いいえ、目撃者がいる以上話は聞くべきではないでしょうか』
私は、今まで我慢してきたものがついに飛び出してしまった
「その通りだ！今すぐこの場で！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅(プロフ) - Earthさん» コメントありがとうございます！ほんとですか…⁉︎凄く嬉しいです(ToT)更新頑張ります〜！ (2022年3月27日 23時) (
レス) id: d053ebfa1b (このIDを非表示/違反報告)
Earth - コメント失礼致します。御剣さんの夢小説のなかで、主様の作品が一番好きです！更新、楽しみにしています。 (2022年3月27日 21時) (レス) @page26 id: 0c97a7403a (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 鍋好きさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜（ ; ; ）ゆっくり更新になると思いますが、頑張ります！ありがとうございます！ (2022年3月15日 21時) (レス) id: f5d08da00f (このIDを非表示/違反報告)
鍋好き - 初コメ失礼します！とっても面白いです！逆転裁判大好きなので、楽しみにこの先待っています！御無理のないよう、頑張ってください！ (2022年3月15日 18時) (レス) @page18 id: fbdd20a437 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅 | 作成日時：2022年2月21日 0時
