四章 1 ページ12
「ふぁ〜。のどかな朝じゃ。」
大きなアクビを一つしながらスクールバッグ片手に駅から学校までの道を歩く。
ただ今8:35。始業のチャイムまであと5分。
校門はとっくに閉まってる時間だけど私は余裕の表情で登校中。
何故なら…私はこの私立歌舞伎町高等学校に二年間通いながらある抜け道を見つけ出したからである。
学校の裏門のフェンスをひょいっと器用によじ登り、そのまま飛び越える。
「はい、お見事!遅刻ギリギリセーフ!」
満面の笑みでそのまま昇降口に向かおうと走り出した瞬間−−−
「ギリギリアウトだっつーの、ばぁか。」
グイッ
「へ?!」
首根っこを掴まれて顔を上げれば、タバコを咥えて私を見下げる土方先生…。
「ご…ごきげんよう。」
「おう。ごきげんよう。」
表情が全然ごきげんじゃないですよ、先生。
どうやらこのフェンス裏は喫煙所として活用されてるらしい。
「おまえはそんなに俺と登校したかったのか?あん?」
「いや滅相もございません。むしろなるべく関わりを持たずに平穏な学園生活を送りたい次第でございます。」
「はい、A留年決定。」
「最低か!」
今日も今日とて、朝からギャアギャアと土方先生と言い合いをしながら教室へ向かう。
−−−
−−
「今日一限目、なんだっけ〜。」
「体育だろ。」
「あ、そうだ。近藤先生の授業、私好きなんだよね〜。」
「あ、そ。よかったな。」
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ばりお。 - ぎゃぁぁあ!!!!土方さんカッコよすぎる。私得だ…( ´∀`) (2019年8月1日 22時) (レス) id: 1a062a0ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メイ | 作成日時:2019年3月20日 15時