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第114話【ndaho side】 ページ14

お互い恋愛には手加減なし、隠し事なしで数日が経った。
今日はこんな事を話たとか、こんな事があったとか、報告し合ううちに恋話になって共感したり焦ったり。
こんなのも平和的で俺は結構楽しかった。
でもそんなのも終わりがあって、今日の放課後、シルクはあの娘から呼び出されたらしい。
結果は何となく、いや、確実な答えが分かっていた。


シルク「告白された」


あぁ、やっぱり。
俺だけが片想い。

流れそうになる涙をぐっと我慢した。
いつも通りの笑顔を作った。
声が震えないように、いつもより大きな声を意識した。

精一杯だった。


ンダホ「良かったじゃん!」


悔しい。
でも、二人とも大切な人だから、泣きたくない。
どうしてシルクなの?とか、考えたくない。


シルク「…ごめん」

ンダホ「何で謝るの?」

シルク「だって、」

ンダホ「加減無し、選ばれた方が勝者。そうやって決めたのはシルクだよ」


両想いになれたくせに俺以上に悲しい顔して、そんなの、俺にとっては情けでしかない。
もっと胸張って良いんだよ、友達のままで居てくれるって言ったじゃん。


ンダホ「気なんか遣わないで。ずっと本気だった俺がバカみたい」

シルク「……、」

ンダホ「おい、シルクロード」


ずっと弱々しい姿にイライラした。
お前はそんな奴じゃない。
シルクの胸倉を掴んで、目を真っ直ぐ見て、泣き喚きたい気持ちを抑えて、


ンダホ「幸せにしろよ」


シルクはぽかんとして俺を見た。
な、何その顔。


シルク「ふふっ…あはははははっ、くせー!幸せにしろよっておま…台詞くさ過ぎ!」

ンダホ「なっ、だって…」

シルク「ありがとうな、ンダホ」

ンダホ「うん!」


おめでとう。
本当に、おめでとう。

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作者名: | 作成日時:2018年6月14日 12時

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