卌玖 ページ8
「うわぁ……」
そう声をあげた椿の目の前には、おどろおどろしい雰囲気の屋敷が立っていた。
『最近戦死した武将の屋敷だ。今時は頻繁に戦が起こるからな。嫌悪や怨恨で呪霊も立て続けに発生する。……全く、同族同士で争うなよ……』
今多分戦国時代だからなぁ…そこら中でドンパチやってんだよホントはた迷惑。
……まぁ、野次馬はするんですけどね!!!
戦って見てて飽きないんだよなぁ、敵側の戦略とか、血湧き肉躍る武士達の雄叫びとか。
最早スポーツ観戦してる気分。団扇でも作るか?「織田♡信長」って文字入れたりしてさ。ハッハッハッハ!!!
『さて、帳を下ろすとしよう。やり方は覚えてるか?』
「はい!あ、ひとつ質問なんですけど…A様の屋敷の結界と帳って何が違うんですか?結界っていう括りは同じですよね?」
『確かに結界という点では同じだが、効力が違う。
私達の屋敷の結界は、隠し守る、ということに重きを置いているんだよ。屋敷を非術師の目から遠ざけ、呪霊や呪詛師の侵入を拒む効力がある。
比べて、帳は呪霊を炙り出すためにある。……あぁ、でも非術師の目を欺く効力は同じだな。
分かったか?』
「成程…よく分かりませんが、A様の横顔が凛々しかったです!」
いや、分かれや。
『……とりあえず、帳下ろしてみろ』
「はい!」
椿は人差し指と中指を立て、顔の前にその手を持っていき唱える。
「〈闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え〉」
どぷり、と独特な音を立てて、空に闇が広がる。
「わぁ!夜になりましたよ、A様!」
『初めてにしては上出来だな。よし、行ってこい』
「えっ、俺一人ですか?!」
『当たり前だ。安心しろ、私が外で待機してる』
「わ、かりました!A様のご期待に添えるよう頑張ってきます!」
いや、そんな期待してないけど、という言葉を飲み込み、行ってらっしゃいと声をかけた。
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うさちゃん(プロフ) - ん"ん"ん"ん"ん"ん"ん"好きです!だいすこ。続き楽しみに待ってます (3月27日 11時) (レス) @page42 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
ファナやん - おもしろいです!可能なら原作軸や懐玉編もみたいです! (9月10日 15時) (レス) id: 3812986166 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 面白すぎて何回も見返してます!更新再開してほしいです…頑張ってください!! (8月7日 14時) (レス) @page42 id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - コメント失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです!呪術廻戦のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (6月24日 10時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
有栖 - めっちゃ面白いです。更新頑張ってください。(*≧∀≦*) (2023年2月5日 15時) (レス) id: e77b6774d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝋燭 | 作成日時:2021年10月1日 23時