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太輔side ページ10
太輔side
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森の奥に建てられた一軒の家で
ひっそりと暮らす俺は、
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___人間じゃない。
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頭には大きな耳が生えていて
振り向くと大きな尻尾が揺れる。
口を開くと、牙が光る。
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そんな俺は、オオカミ___
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オオカミっつても、
見た目はほぼ人の姿をしている。
いわいるオオカミと人間のハーフってやつ。
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そんな俺は、
オオカミ族からも、人間からも蔑まれて
小さい頃から、独りぼっちだった。
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一匹狼って言葉があるけど、
その言葉はただ単に単独行動で放浪する
オオカミというのではなく、
俺みたいな、群れを作りたくても作れない…
そんな自分の為にあるような言葉に聞こえる。
いつからだろうか、
ひとりで過ごすことに慣れを覚えたのは。
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作者名:Bear | 作成日時:2016年3月26日 11時