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6話 ページ7

「すまんすまん。Aにドッキリ仕掛けたい気分でよ、つい」


案の定いち兄は三郎と一緒にケタケタと笑っていた。そんな笑わなくてもいいのに。


「すみませんね、どうせ私はバカですよ」


「やっぱり妥協は大事だよね。まあ、Aが馬鹿なのは事実だけど」


「はあ?!三郎の方がバカでしょ?!」


「馬鹿って漢字も書けずに片仮名で変換してるAより僕の方が馬鹿とか、冗談でも笑えないよ」


「バカって言葉くらい、漢字で書けるし」


「じゃ書いてみて」


そう言われて紙とペンを渡される。
もちろん私がばかという漢字を書けないことは図星だから、ペンを持つ手は動かない。


「ほら見ろ」


返す言葉が無くなった。
いち兄の方を見ると、やれやれとでも言うかのように頬杖をついてこっちを見ている。


「お前ら喧嘩も程々にしろよ〜」

こっちだって喧嘩したくてしてる訳じゃないけど、してしまうものはしてしまうのだ。
しょうがない。


そして、いち兄が何か思い出したように目を見開いた。

「そうだ。お前ら、この後新宿駅まで付いてきてくれねえか?」


「シンジュク?」


シンジュクと言われて思い出すのは、ラップチームの麻天狼だ。確か、背の高い医者と、金髪ホストと病んでそうなリーマンだっけ。


「ちょっと萬屋の仕事で会うことになってよ。二郎も合わせた弟妹達に会いたいって言ってきたから来てほしいんだけど、来てくれっか?」


私たちに会いたい?
山田家の兄弟を知っている人なんだろうか?


「いち兄のお願いなら、勿論行きますよ!」

「もちろん行くよ!」


「三郎、A、ありがとな」


いち兄は満足そうに言うと、「二郎起こさねえとな・・・」と苦笑してじろ兄の方に向かって言った。


「あ、じろ兄まだ寝てたんだ」

「ふん、あの二郎がこんな休日に朝早く起きれる訳無いだろ?学校行くのもギリギリなのにさ」


「まあまあ、そんな突っかからなくても」


あの三郎がじろ兄に対して毒を吐かない訳が無かった。

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アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2021年4月8日 10時) (レス) id: ba379c9f27 (このIDを非表示/違反報告)
十鞠 - 続きが楽しみです!!三郎君尊過ぎませんか、、?ちょっと、三郎君刺した奴狩ってきます。 (2019年8月8日 1時) (レス) id: fb05fdae18 (このIDを非表示/違反報告)
カヨ林檎(プロフ) - 水無月碧音さん» ご指摘ありがとうございます!恥ずかしい間違いをしてしまいました(-_-;)只今修正致しました。今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2019年5月25日 20時) (レス) id: d998e82556 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 設定の欄、二郎くんは17歳ですよ!^^;応援してます! (2019年5月25日 16時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚々 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kayo3925/  
作成日時:2019年5月23日 23時

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