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5話 ページ6

でもそんな時間は続くわけが無く、いち兄の声で現実に引き戻された。


「三郎、A、起きたかー?そろそろメシ食わねえと学校遅れるぞー」

「えぇ?!」


ガバッと立ち上がり机の上に置いてある時計を見ると午前7時20分を過ぎた所だった。
いつもは6時半くらいに起きるから余裕があったのだけれど、こんな遅くに起きたら本当に遅刻してしまう。


私は急いでリビングに向かおうとしたが、三郎は一向に動こうとしない。

「三郎・・・?何余裕ぶっこいてんの?遅れるよ?」


「ほんとAって馬鹿だね」


勧告したのに、逆にこっちが軽蔑される始末。
何で私がバカなの?遅れるって言ってるのに動かない三郎の方がバカじゃないか。


でもそれは次の一言で見事に打ち砕かれた。



「今日、土曜だから」

「は?・・・・・あ、ほんとだ・・・」


一瞬三郎が嘘をついているのかと思ってカレンダーを見ると、確かに今日は土曜日だった。


バカなのは私だった。


三郎はそんな私を一瞥するなり、部屋を出ていってしまった。

「さぶろぉ・・・・・頭良いのを鼻に掛けちゃってさ・・・」

三郎のさっきの言い方に怒りを感じたが、それよりもドッキリを仕掛けたいち兄に怒りたい。


きっと今頃私のことを笑ってるんだろうな・・・。

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アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2021年4月8日 10時) (レス) id: ba379c9f27 (このIDを非表示/違反報告)
十鞠 - 続きが楽しみです!!三郎君尊過ぎませんか、、?ちょっと、三郎君刺した奴狩ってきます。 (2019年8月8日 1時) (レス) id: fb05fdae18 (このIDを非表示/違反報告)
カヨ林檎(プロフ) - 水無月碧音さん» ご指摘ありがとうございます!恥ずかしい間違いをしてしまいました(-_-;)只今修正致しました。今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2019年5月25日 20時) (レス) id: d998e82556 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 設定の欄、二郎くんは17歳ですよ!^^;応援してます! (2019年5月25日 16時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚々 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kayo3925/  
作成日時:2019年5月23日 23時

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