第191話 ページ43
『やったぁぁぁぁ！！！！！』
Charaの呟きを合図に、
周りにいたモンスターたちは大歓声をあげる。
「やったな！Frisk！」
Pokerは……SansはFriskに駆け寄った。途端にFriskは膝をつく。驚いたSansは「大丈夫か」と背中をさする。そんな彼にFriskは呆然としながら、話し始める。
「私、出来たの？バリアを、みんなを、希望に導けたの？」
Sansが返答を口にする前に、Friskは嬉しそうに笑って、抱きしめた。Sansは固まって頬を赤らめる。周りからひやかしの声を聞きながらも、咳ひとつをして誤魔化す。
「ほら！行こう！Sans！外に！！」
「Chara！ボクらも行こう！」
FriskはSansの手を、AsrielはCharaの手を取り、外へと向かう。TorielとAsgoaは顔を見合わせた後、笑い、彼らの後を追う。Papyrus、Undyen、Alphyも、共に外へと目指す。それは他のモンスター達も一緒だった。
バリアを抜けた先には空を紅く染める太陽があった。みなで息を飲むようにその景色を見た。
「……綺麗だ。」
FATALEの世界の太陽。それはWILLETALEとはまた違って見えた。自分たちの世界の、自分たちだけの星。優しい光が彼らモンスターたちを照らす。握られていた手に力を込められた。彼女は頬に涙を伝わせながら、微笑んでみせた。
「ありがとう、Frisk。」
「こちらこそ、ありがとう、Sans。」
PapyrusがSansたちの間に入り、喜びを分かち合う。そんな彼を見てUndyen、Alphyもまた彼女たちを囲む。
「Chara、これが君の……過去の"ボクたち"が望んだ世界なんだね。」
隣でそう呟いたAsrielをCharaは目を見張って見つめる。Asrielは困ったように、笑いながらCharaに向かって頷いた。Charaの頬を伝い、地面に雫がこぼれ落ちる。途端に、優しい風が吹き込む。
「……ああ、✕✕✕。僕の愛おしき人。いや、今の君は違うね、Asriel。今度こそ、僕らの邪魔をする人達はいないんだ。僕らは、もう幸せになっていいんだ。」
この世界の伝説を書き換えよう。天使は誰かを意図的に呪うことは出来ない。愛おしき人を守りたいから、守りたい人を奪われたから、彼は、彼女たちは祈るのだ。
「……天使の方がよかったかい？Asriel。」
「ううん、今の君も僕、大好きだよ。そっちこそ、僕がモンスターに生まれ変わってしまって、後悔はないの？」
「ふふ、それこそ、今更だな。僕は最初から気付いてたよ。」
君が僕の運命の相手だってことはね。
「Chara兄さん！Asriel！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！励みになります！！ (2022年5月26日 23時) (
レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します！あゆささんの作品本当に面白いです！とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆさ | 作成日時：2022年4月13日 21時
