第189話 ページ41
公園で待ち合わせをしていたInkは呆然としていて、Pokerたちを見つけると、何かを思い出したかのか、こちらに駆け寄ってくる。
「やっほー。なんでここに居るんだろう？って考えてたんだけど、君を見つけて確信したよ！君と待ち合わせしてたんだね！」
「悪い。遅くなった。」
「いいよいいよ。それで、この世界の話だよね。」
Inkはもうほとんど忘れてしまったと口にして、覚えていることだけを口にする。この世界は前まで4回繰り返されていたという話。【RESET】、時を巻き戻す力。しかし、【RESET】とはまた違う力でこの世界は戻っていた。
「Willeの能力だね。彼はソウルを二つ持ってるから。」
二つ。そう、あいつは2つ持っていた。いくら考えても答え派が出ることは無い。首を傾げていると、Inkは簡単に説明する。モンスターのソウルとニンゲンのソウルを彼は持っている。ニンゲンのソウルを使って過去へ戻り、死んでしまうMiraの運命を変えるために、何度も、【RESET】した。
「……僕はね、何も出来なかったんだ。見てることしか出来なかったんだ。」
「Ink……。」
「……全てを終わらせたのは四度目の世界のMira。彼女が自らの命を投げ打って、この世界に平和が訪れたんだ。今は五度目の世界。」
そこにはWilleも居たのだと言う。「どうして」「なんで」「ここにいて欲しかっただけなのに」「生きて欲しかっただけなのに「助けたかった」……例え、今この瞬間が幸せの時間軸に居るとしても、Willeの心には後悔とトラウマが残り続ける。
「……今度は間違えないんだ。僕はね、こんな僕のことを友達と呼んでくれる彼らを、助けたいんだ。」
それがInkのこの世界に対する思いだった。いや、それするも彼は覚えていない。ただ、彼のマフラーの裏地には「Willetaleを守りたい」とだけ書かれていた。
「……僕は、何も知らずに、お前のその気持ちも、Willeの傷も、踏み躙ってたのか……。」
自分のことばかりで、誰かに気を向けられなかった。自分可愛さで、皆を傷つけた。この世界の住人も、Inkも、Dreamも、僕のことを助けようとしてくれていたのに。
「……違うよ。Poker。君はちゃんと道を正したでしょ？元に戻してくれたでしょ？」
Inkは笑う。Pokerの行いを許してくれる。MuseはPokerの手を握りしめる。苦しい時も一緒にいる。辛い時も傍にいる。そう決めたから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！励みになります！！ (2022年5月26日 23時) (
レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します！あゆささんの作品本当に面白いです！とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆさ | 作成日時：2022年4月13日 21時
