第149話 ページ1
Pokerたちの姿はKILLERTALEから消える。次に目を開けたら、そこは植物だらけのFATALEの世界だった。何度見ても酷い有様だ。初めて見たThirdは「へぇ」と漏らすだけだった。それ以上何も言わないでいてくれたのは救いだった。
「それで?貴方のお姫様は何処にいるわけ?」
この先を真っ直ぐ行った先に、スノーフルの町だった場所がある。そこにいけば、彼女の囚われている植物のところに行けるはずだ。指差すと、彼女は早速というように動き出す。これ以上邪魔されたくないのだろう。
Thirdの後を追いかけて、Friskの元へ急ぐ。草木を掻き分けて、目の前に見えてきたのは大きな大木。その気には薄いピンク色の花が満開に咲いていて、雪のようにひらひらと、ふわふわと、宙を舞って落ちていく。
*__桜の木だ。
Thirdは目を見開いて釘付けになる。桜、というのか、この花は。Pokerはこの花が怖かった。初めて見た時から、まるで、二度とFriskに会えないみたいで。簡単に散ってしまう花弁を見て、二度と戻って来れない気がしたからだ。
歩いて、桜の木の根元に向かう。そこにはDreamがいた。彼は桜の木に触れながら、感傷に浸っていた。触れていた手で拳を握りしめる。こちらの気配に気付いたのか、Dreamは振り向いた。思わず視線を逸らしてしまいそうになりそうになったが、Thirdの言葉を思い出し、逃げずに、彼と向き合った。
そんなPokerを見て、何を思ったのかDreamは微笑んだ。そう、微笑んだのだ。大事な友達を傷つけたのに、Friskを置いて逃げたのに。
*……そう、相変わらずなのね、Dreamは。
ポツリと、聞こえないくらいの声の大きさでThirdは呟いた。それは誰の耳にも届かない。彼への謝罪、そして敬意でもあった。
*ごめんなさい。Dream。
Dreamは普通に歩いてPokerに近付く。何もかも壊そうとした自分を恐れずに歩み寄ってくる彼に戸惑いながらもPokerは身構えずに待った。
「……もう、平気なの?体は大丈夫?」
「あ、ああ。……僕は、間違いをおかしてしまった。優しい人を、大切な友達を傷つけた。それなのに、君は僕を心配してくれるんだな。」
Dreamは困ったように笑う。守れなかったのは自分も同じだ、と。きっと彼には彼の後悔があるのだろう。Pokerはここに来た理由を話す。Friskを目覚めさせて、MiraとWilleを助ける為に来たのだと。
「Museを?一体、どうやって?」
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あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!励みになります!! (2022年5月26日 23時) (レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します!あゆささんの作品本当に面白いです!とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆさ | 作成日時:2022年4月13日 21時