第10話 ページ10
勿論サポートしてくれるニンゲンもいる。誰もがいい人だなんて有り得ないのだから、仕方ない。
「……だが、妙なことに変わりはない。急にその事件が起き始めたからな。もしかしたら"外"からの影響も受けてるかもな。」
何か変わったことはないか？とInkに問いかける。特に変わったことは無いが、最近新たなSansと会った話をする。
「彼女に聞きたかったんだけどな。彼の正体を知ってるかもしれないし。」
Willeは嫌そうにこちらを見る。それはごく最近向けられた目と同じだった。絶対ここには連れてくるなよ、というオーラが滲み出ている。
「……俺の方から聞いといてやる。だからもう帰れ。」
Inkは渋々といった様子で、特徴を述べた。緑色のマフラーをしていて、薄い灰色のパーカーの上に黒い長いコートを羽織っている。白いラインが入った黒いズボンをはいている。
頬に二つの青い星マークがあり、感情が入れ替わる度、左目の瞳がトランプのマークである、ハート、スペード、ダイヤ、クローバーなどに変わるなどなど、あげた。
「あ、あとソウルレスだよ！僕と同じ！」
「……わかったから、帰れ。」
「……君、さっきから帰れしか言わなく無い？」
「知ってるだろ。長くここにいて欲しくないんだ。KillerもMurderも好き勝手いやがって。自称保護者のNightmareはどっかいっちまうし。Dreamは最近あいつらを宥めねぇし。」
どうやら、彼も彼で苦労しているらしい。Inkは心残りがありつつも、Undertaleの世界に戻ることにした。ふと、Willeの会話で今更疑問を持つ。
「Dream、何処に行ってるんだろう？」
＊
Dreamは、彼女が降り立ったと言われる世界に行くと、思わぬ光景に目を疑った。その世界は植物たちで溢れかえっていた。おかしな事に感情が一切感じられないのだ。まるで生き物がいないみたいだ。
宛もなく道を進んでいく。キョロキョロしながら歩いていると木にぶつかった。いや、ただの木ではない。
「なんだ、これ……っ。」
植物と一体化しているモンスターがいた。目の前の木だけではない。他にも花と同化してる者、ツタに絡まっている者もいる。みなに意識はない。喋り出すこともないだろう。体全てを取り込まれているのだから。
「Frisk……！」
Pokerくんをどうぞよろしくお願いします！！
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作者名：あゆさ | 作成日時：2021年7月16日 19時
