FATALE (ページ25)

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第25話ページ25

「……Dreamが狙われたのか。」

「ええ、そうよ。」

「Miraにバレたら怒られるな。」

「大丈夫よ。貴方のせいじゃないもの。」

「警察は呼んでおいた。ここを任せてもいいか？俺はDreamを連れてく。」

Muffetは頷いて他のモンスターと一緒にそのニンゲンたちの監視で残ることになった。WilleはDreamを呼ぶ。Dreamは何が何だかわからないまま、Willeの後を追いかける。

「やっと落ち着いたはずなんだけどな。何かしらのバグで、ニンゲンたちが暴走を始めた。」

「……バグ？」

「Miraが引き寄せてるのか、俺が引き寄せてるのか。そのどちらでもなく、外からの干渉を受けてるか。」

Willeは恐らく後者だろうと言った。少なくともMiraもWilleも大分バグが無くなってきていたし、そのおかげでニンゲンとモンスターの間柄も良くなっていた。良くなっていたはずなのに。

「急に掌を返したかのように、一部のニンゲン達が暴走を始めやがった。」

Willeは静かに歯を食いしばる。無理もない。彼の過去を思い返せば、それはトラウマに繋がるものだろうから。

「色々と策は練ってるんだ。」

Miraなりに主犯格を捕まえて、治安を守りたいのだろう。だが、捕まえたとしても名だけの主犯格だ。根本的な問題を解決しないことには、このバグは直らないだろう。

「原因はわかってるの？」

「……Miraにはまだ言ってないが、Inkが新たなAUと他のAU世界を飛び回ってるらしい。」

「？それと何が関係が？」

「……この異変はそのAUが来ないと治まらないんじゃないかって気がするんだ。」

Willeは心底嫌そうに顔を歪めた。Inkの連れているAU。DreamはInkから話しを聞いていた為。Pokerの事だとわかった。

InkはWilleにも話したと言っていた。彼がまだMiraに話してないのは、そのせいでもあるのだろう。巻き込みたくない。もしもの事があっては遅いと思い、言えずにいるのだ。

いや、もしかしたら言うつもりなんてないのかもしれない。困ったな、とDreamは頭を抱える。Inkに、Miraから話を聞くと約束してしまった。

「……お前もInkに頼まれたのか。」

「あ、えっと……うん。ごめんね。」

「謝る必要はない。そろそろ話しておかないとって、思ってたところだ。」

これ以上隠すと、逆に彼女は興味を抱き、接触する可能性があるからだ。Willeも大変だなぁ、とDreamは同情の笑みを浮かべる。