検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:27,145 hit

第39話 ページ41

返答はせず手を振り返した。


勝手に返答したら怒られそうだし


インクの場合、何も言わなくても


勝手に侵入してそうだからね。


「……楽しそうだな、お前。」


「ん?あーわかる?」


こうやって誰かと一緒に食べるのは


本当に久しぶりだったから


少し浮かれていたのかもしれないね。


「……ここはそんなに退屈か?」


「んーそうだね。やることもないし。あーでも、
インクが置いてったスケッチブックを借りて
絵を描いたりするよ。」


「ーーーそうか。」


ーーーん?なんか変だ。エラーってこんなに、


私のこと聞きたがったっけ?何か企んでる?


けれど、彼はこちらの方を見向きもしない。


なんか、何考えてるかわかんないなぁ。


ま、それが当たり前のことだけど。





次の日、何故か知らないが、


エラーの部屋に案内された。


相変わらず真っ白なのは変わらないけど


私と同じように必要なものは揃っている。


「勝手に触るなよ。」


いや、そんな人の私物に触るなんてことは。


ーーーあ、あれは!!!!


私は思わずそれを拾い上げる。


「おい、触るなって。」


「か、可愛い!!!!」


サンズの人形。しかも、めっちゃクオリティ高い!!


え、え、いいなぁ……欲しいなぁ……。


じーっとエラーを見つめるが


彼は私から人形を奪い返すと一言。


「やらねぇよ。」


「ええ……。」


リアルの人形よりクオリティ高いな、あれ。


実はオリジナルのこと好きなんじゃないの?


とか口に出したら殺されるな、確実に。


「ねぇねぇ!それエラーが作ったんでしょ?」


「そうだけど。」


「作り方教えてよ!編み物得意なんでしょ?」


彼は目を見開いて固まる。


私、なんか変なこと言った?


「お前なんでそんなこと知ってるんだ?」


編み物が得意って話?


「それだけじゃない。お前は俺が
接触恐怖症だってことも知ってた。」


あれ?インクは私の正体を知ってたし


エラーもてっきり把握してたんだと思ってたけど。


もしかして本当に私のこと何も知らない?


「お前がイレギュラーな人物ってことしか
知らねぇよ。あとオタク気質。」


最後、一言余計なんですけど。


んー、何から話したもんかな。


「私はこの世界を知ってる。
様々なAU世界のことも。」


何故なら、それらは私のいた世界で


作られた物語だからだ。


ゲーム、小説など様々なもので物語は紡がれている。

第40話→←第38話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あゆさ | 作成日時:2020年12月2日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。