薄桜鬼×裏語薄桜鬼

四拾四 ページ48

千鶴side

結局Aちゃんは見つからなかったようで、今はどうやって逃げたのかを私と山崎さんに聞いているところだ

土方 「で、どうやってあいつは逃げたんだ？」

千鶴 「それが・・・Aちゃん、外に出て来てないんです」

沖田 「突然消えたとでも言いたいの？」

確かに信じられないかも知れないけど、外には出てこなかった

山崎 「あの」

近藤 「なんだね山崎君」

山崎 「彼女の言っていることは本当です」

みんなが驚くなか

山南 「でわどうやって」

斎藤 「山崎君は屋根裏にいたのだろう？」

永倉 「どこからも逃げられねぇじゃねぇか」

平助 「あの部屋窓ついてないもんな」

原田 「屋根裏からか？」

沖田 「山崎君がそんなミスしないと思うけど」

土方 「山崎、あいつはどうやって逃げた？」

山崎さんは少し困ったような顔をしながら

山崎 「彼女が隠し持っていた短剣を床に刺したときに風が起こりました。風がやんだあとすぐに室内を見ましたがすでに誰もいませんでした」

信じがたい話だけど、事実Aちゃんはいなくなった

土方 「そうか・・・明日からあいつを見かけたら何がなんでも連れてこい！！」

幹部のみんなは頷く
近藤さんや永倉さん、平助君なんかは表情が暗い

見つけなきゃいけないのは分かってるけど
私はこのまま見つからないでほしい！幸せになってほしい！
私は父様のことがあったから殺されずにすんだけど・・・

千鶴 「Aちゃんがどうか見つからずに、このまま幸せになれますように」

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