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38. 一緒にいたい人 ページ38

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訳もなく外に出た。


適当に街にでも行ってゲーセンでも寄ろうかな、と 晴れた外に足を踏み出した。


そのとき、斜向かいのAの家に 見たことがない女の人が立っていた。


その向かい側には、複雑そうな顔をしたAも。


ただ事ではないような気がした。


「_____…なの。本当にごめんなさい」


『私には、あなたとの思い出がないから…その』


会話が聞こえてくる。


Aは戸惑っているようだった。


首を突っ込んではいけないと思いつつも、俺の足はAの家へと向かっていた。





『…あ、志麻くん』


「どしたん、何かあった?」


ちらっと女の人に目線をやる。


目元が誰かにそっくりな 綺麗な人だった。


「…あなたは」


「Aと同じクラスの志麻と言います。はじめまして」


「はじめまして。一と言います」


『私の、お母さん』


お母さん。


まだ小さいAを置いて、その場を去ったその人が、今俺の目の前に立っているこの人。


今更何をしに来たのかと、少し腹が立った。


きっとAは辛い思いをした。


今こうして立っているこの瞬間だって、辛い思いをしているはずだ。


それなのに_____




『私、今すぐにあなたと暮らすことは出来そうにないです。たぶん、この先も』


Aの母親は目を瞑る。


『私は…____』


言葉を途中で切ったAは、俺の横に立って、腕を掴んだ。


『私はこの人と、一緒に生きていきたい』


「……え」


Aは、少し照れたように笑った。






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サボテン人間(プロフ) - 超いい話でしたああぁ!一気読みしました! (2017年4月5日 8時) (レス) id: 29d5d31d2f (このIDを非表示/違反報告)
かほ - めちゃ良い話やん(泣) (2017年1月15日 11時) (レス) id: 8478780d9c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@坂田家(プロフ) - 京さん» 京ちゃんありがとうううう!!もう学校キツいよやだよ…。コメントありがとうございました! (2017年1月9日 15時) (レス) id: 9c9c90480d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとう!!最初から最後までおもしろかったです!!!早起き大変だけど一緒に頑張ろう…最後までお疲れ様!! (2017年1月9日 13時) (レス) id: 0df47550ff (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@クルライ福岡(プロフ) - 芥葦さん» 切なくするつもり全く無かったんですけど、どんどん話が重くなっていく…(((ありがとうございます、頑張ります〜 (2016年9月5日 10時) (レス) id: dff4ffc340 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなっつばたー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/peanuts_butter/  
作成日時:2016年5月5日 12時

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