【あほの坂田】同棲生活 始めました。

110 可愛らしい雰囲気 ページ10

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熱くなって戻らない頬を水で冷やす。


そろそろ降りる駅に近づいているのに、なぜか全身がガチガチに固まったように動かない。


坂田はなにを考えているのか…。人は少なくても一応公衆の場なのに!!恥ずかしぬ。


電車が止まって、扉が開く。


右手右足を同時に出しながら、やけに人が多いホームを歩き始めた。




駅前のベンチって言われたけど…ベンチってどこ!?


え、…え、どこにあんの!?


てかこの駅に待ち合わせできそうなところあったんだ!?


いつも会社に行くときは裏側から出るからなぁ…。


とりあえず水を口に流し込んで、ベンチがありそうな場所を探す。


少し歩いたところで、後ろから肩を叩かれた。


「えっと…しらたきさん、ですか？」


振り向けば天使様がいた。←


白く染めた髪に マスクで顔を隠しているものの、目元の優しい笑みからでもわかるカリスマ感。


どこか聞いたことがあるような高めの声。


『はい…！まふまふさんですか？』


「まふまふです！はじめまして」


何回も交流したことがあるのに、はじめまして、と挨拶するのがなんだか変な感じ。


『はじめまして!!えっと……先にどこか入りますか…？』


カフェとか、と続けると まふさんは周りに花が飛んでいるのかのように語尾をはねあげて はい、と言った。








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