【あほの坂田】同棲生活 始めました。

144 その温かさは ページ44

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「…ッ、A！」


ついさっきセンラさんが通ったドアが、再び開いた。


…息を上げて入ってきたのは、身体中びしょ濡れの坂田だった。


『……さかたぁ…！』


「わッ!?ちょ、え!?」


驚いたように声をあげた坂田は、雨に濡れてかなり冷たかった。


『坂田、ごめんなさい』


こんなにずぶ濡れになったのも、私のせいだよね…。


「Aってさ、本当に優しいよね。僕…悪くもないのにAに腹立てて、そのくせ何も聞かないで出てきちゃって…。

嫉妬、してたんだと思う。情けないやろ？

Aのこと傷つけたよね。でも…それくらい大好きだから、…Aが好きだって、これからも言ってもいい？」


雨に濡れても、坂田はあたたかかった。抱きしめる手がいっそう強くなる。


『当たり前だよ…。坂田のこと嫌いになんてなれない。

坂田に心から好きだって言ってもらえるの、私だけの特権でしょ？』


私がわざとらしく舌を出して笑うと、坂田は私の顎を持ち上げてキスをした。



『坂田 唇真っ青！てか冷たッ!!早く風呂入って来なよ！』


「え、ムードぶち壊し!?」






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