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贈り物(不知火匡) 2 ページ20

甘味を食べ終わって、おあいそしてもらい、店を出る。日はまだ高い。


「ねぇ、小間物屋さんを見たいのだけどいい?そんなに時間とらせないから。」


団子が包まれてる包みを大事そうに抱え、自分を見上げて聞いてくる。いつも兄様の子守りで疲れてる天霧にお土産だと本人は言っていたが、風間のも入っているのは知っている。


脳天ぶち抜くだなんだ言っているが、なんだかんだ言って忙しい風間を一番労わっているのはAなのだ。


「構わねェぜ。小間物屋でもなんでも付き合ってやっからよ。」


最近、風間たちと一緒に京に行っていたから、Aはひとりあのだだっ広い屋敷に残されていたのだろう。不憫だと思い、羽を伸ばさせてやりたい、我が儘でもなんでも聞いてやりたいと思えてくる。


袋物、装身具、飾り紐...男の自分から見たら何が面白いんだか分からないが、それらをきらきらした目で見つめているAを見ると、自然と表情が穏やかになってくるのが分かる。


らしくもない。


「見て見て!どう?似合う?」


くるっと振り向いてくるA。梅の花の簪を髪にあてて見せてくる。


「似合ってんぜ。買ってやるよ。」


小間物屋の娘を呼ぼうとすると、Aが慌てた様子で棚に簪を返す。


「えっ?い、いいから!ほ、ほらもう行こう!」


そう腕を引っ張って行こうとする。


「おい、どうしたんだよ?気に入ったんじゃねェのか?俺がだってそんな甲斐性なしじゃねェよ。」


と言っても、いいの!いいの!の一点張り。


「もう日が暮れちゃう!帰らないと、煩い兄様に怒られちゃうから!」


...まだ昼をまわったくらいで、お天道様も空でご健全だ。流石の風間で怒らない。


甘味とかと比べれば、そりゃ値は張るが、大して高価なものではない。風間家の姫から見ればおもちゃみたいなものだ。遠慮することないのに。...それに...どうしたんだ...?Aの顔が心なしか赤い。


屋敷につくと、Aは天霧に団子の包みを渡す。天霧も恭しくもらい受けてる。その時はもう普段通りのAに戻っていた。


あんな顔初めて見た。天真爛漫で無邪気な彼女。妹のように見てきた、頬を染めて俯いていた彼女の顔が頭から離れない。

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雛月のえる(プロフ) - 可愛い恋だね!リリーラテさん文才ありすぎです!神以上です! (2015年3月1日 22時) (レス) id: fc66cd23d2 (このIDを非表示/違反報告)
雛月のえる(プロフ) - リリーラテさん» わかりました!楽しみに待ってます!リク、今回も受けていただき誠に感謝します! (2015年2月26日 23時) (レス) id: b493613181 (このIDを非表示/違反報告)
リリーラテ(プロフ) - 雛月のえるさん» ありがとうございます!土方さんの現代で書きたい題材があるのでそれを書かせていただきますね!m(_ _)m (2015年2月26日 23時) (レス) id: 08492bea53 (このIDを非表示/違反報告)
雛月のえる(プロフ) - あの、久々にリク良いですか?土方さんか薫 書きやすい方で良いのでお願いしても良いでしょうか?もちろん、貴女の都合もあるので、ゆっくりで良いですから! (2015年2月26日 20時) (レス) id: b493613181 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - 楽しみに待ってます!! (2015年2月23日 16時) (レス) id: a4dc49a7cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリーラテ | 作成日時:2015年1月17日 21時

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