第七話 〜爺や〜 ページ7
朝、A様の部屋を尋ねる前。
掃除をしていると、使用人達の話し声が、廊下側まで響いてきた。
どうかしたのかと不思議に思い、様子を見てみる。
どうやら、中心に囲まれている人物が騒ぎの原因らしい。
私の位置からだと、人が多くてすがたをみれないが。
するとこちらに気付いたのか、使用人のおばちゃんが私に声をかけた。
「あらぁ太宰くん。そんな所で遠慮してないでもっとこちらへいらっしゃいな」
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えて、失礼」
会釈をしながら一歩前へと踏み出る。
「そういえば、太宰くんはまだ知らなかったわよねぇ品宮さんの事」
「品宮さん？」
私が尋ねると、囲んでいた使用人をするりと抜け、中心だった人物がこちらに歩み出てきた。
「はじめまして。太宰くんと言ったか。話は他の方から聞いているよ。
私は品宮。ここの＿＿＿」
言いかけた時、パタパタと走ってこちらへ向かうA様が見えた。
「爺や、久しぶりね。休みの間は家族とゆっくり過ごせたの？」
「これはこれはA様。大変ご無沙汰しております。
ええ、休暇を頂いたお陰様で、久しく孫と遊んでやれました」
「そう。それは何より」
どうやらこの二ヶ月間。知らない事はまだ多いらしい。
品宮さんとA様はかなり親しい間柄のようだ。
「太宰くん、先程は途切れてしまってすまないね。改めて挨拶をしよう。
私は品宮。旦那様が幼少の頃より仕えておる。
どうぞ、よろしく頼むよ」
品宮さんの方が小柄ではあるが、雰囲気はどことなく広津さんを思わせる。
「二ヶ月ほど前からA様にお仕えすることになりました太宰と申します。
こちらこそ、よろしくお願い致します」
品宮さんは、旦那様が幼少の頃からと言っていた。
だとしたら、今の私からすると大先輩にあたる。軽々とした態度は取れないだろう。
「はは。構わんよ。
わからない事があれば、私に聞きに来るといい」
「ありがとうございます。何かあれば、品宮さんにご相談させて頂きます」
言い終わった直後、何か異変を感じた。
「………煙？」
僅かだか、煙の臭いだ。
これは嗅ぎ慣れた火薬や銃器の類では無く、もっと薬品に近い…
その臭いはどんどん強くなる。
「大変だ！！
対侵入者 撃攘用装置が誤作動を起こして、部屋中にガスが…！がはっがはぁっ…！」
慌てて駆け込み倒れた彼に、周りは心配して駆け寄る。
…他人を心配している場合ではない。
ガスはもう、部屋の中まで入ってきている。
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太宰愛華(プロフ) - 凄く面白いです!!何だか太宰さんが可愛くみえます。 (2017年4月7日 13時) (
レス) id: 003b9a1db1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 海月さん» フラグの方、外し忘れをしておりました。ご指摘頂きありがとうございますm(_ _)m (2017年1月5日 16時) (レス) id: 718f02a46e (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - こんにちは。「オリジナルフラグ」が外れていませんよ。違反行為ですので、速やかに外してください。 (2017年1月5日 16時) (レス) id: f08cf5272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ | 作成日時：2017年1月4日 14時
