未来は、【ワールドトリガー】

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慌てた様子で近寄るのは北添と二礼、そして穂刈の三名だった。最も、慌ててるのは影浦隊の二人だけだが。荒船とAが揃って顔を向け｢ここにいるなんて珍しい｣なんて呟きながらきょとんとした顔を向ける。｢どったの？｣と聞いたAに北添は｢どうしたもこうしたも！｣と荒い息を繰り返しながら答える。


「二人が喧嘩してるって聞いたから！」


北添の返答に荒船とAは揃って間抜けな声を出す。誰がいつ喧嘩したっていうのだ。


「もう焦ってポカリまで連れて来たんだぞ！！」


腰に手を当て反対の手の親指で穂刈を指さす二礼に依然二人は呆けたままだ。曰く、訓練生が影浦隊の作戦室に荒船とAが喧嘩してると報告に来たらしい。その話を聞いて数秒時間を有してから、なるほどこれは喧嘩に見えたのかと遅れて理解した。


「喧嘩じゃないよ。荒船さんお友達いないのー？って話。」
「俺達だけだったのか？友達だと思ってたのは。」
「そんな話じゃねぇよ。A、ややこしくすんな。」


立ち上がってその場を後にしようとするAの背中に荒船の呆れた声で言う。喧嘩じゃないのは本当の様で胸を撫で下ろした三人だったが、何の話だったのかは結局分からず解散となった。
そのまま作戦室に戻るのかと思えば昼食がまだだったらしいAは北添らと別れて一人食堂へ向かった。

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