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「は、はぁぁああ!!?」
今は、帰り道。
皆で寮に帰っている最中。部活帰りの半身組と海賊組が一緒だった。
今日の部活見学での出来事を一通り話している時、ついでにアローベルの"お気に入り"になったことも話したのだが…
「え…?」
六人全員に、声を揃えて叫ばれた。
おまけに、
「それはまずいだろ…」
「やばいって!どうすんだよ、アモール…!」
こんなことまで言ってくる。
「一体、どういう…」
皆の動揺の意味が分からず怪訝な顔で聞き返すと、リグオミが確認するように尋ねてきた。
「あ、あのさ、アモール。一応、聞いとくけど…アローベルの"お気に入り"になるって、どういうことか分かってる…?」
「へ?いや、具体的に何をするとかは、分からないけど……」
そこでリグオミは顔を歪ませ、
「ほら、やっぱり!だからあっさり承諾しちゃったんだ」
「え、え?全然話が見えないんだけど…」
更に困った様な顔をすると、横からレギスタが深刻そうな表情で人差し指を立てて言った。
「いい?アモール。アローベルの"お気に入り"になるってことは、…あいつの"言いなり"になるってことと一緒だよ?」
「言いなりっ?」
「まぁそれと大差変わりはないだろ」
驚いて目を見開くと、ロガルスが嫌そうな顔で言葉を溢す。
「あいつ普段は、『爽やかなお坊っちゃん』的な雰囲気のいい奴なのによ。"お気に入り"には、コロっと態度を変えちまう」
バジェーノがアローベルの性格を語る隣で、ヴァルテノがリグオミに尋ねた。
「あ、そういや、リグオミも一回お気に入りにされたことあったっけ?」
「あったよー…もう、二度とあんなことは御免だね」
溜め息をつきながらそう言うリグオミを、バジェーノがニヤニヤしながらからかう。
「たーしーかー、リグオミさんがお気に入りにされた時は…」
「あ゛ーっ、もう、何言ってんの!!てか、アモールの前でそんなこと言わないでよ…!」
後半は若干口籠りながら顔を赤くして遮るリグオミを、更に面白がって問い詰めるバジェーノであった。
「え〜、だって事実じゃん?アモールに具体的な例を述べて、どんなことされるのかを前もって伝えておいた方がいいかなーって」
「こ、こういう時だけ正論言わないで…」
「あ、ホラ、正論なんだろー?」
バジェーノが笑いながらリグオミの頬をつつくと、
「も、もうっ、お前なんか嫌いだ!」
朱色に染まった頬をつつくその手を振り払った。
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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました!とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください!! (2013年5月27日 20時) (レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす!!自分だったらきっとここまで書かないでしょうw (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
*りぃむ*@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´`*)ここまで良くかけると尊敬しますwこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます* (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです!がんばってください!! (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cry | 作成日時:2013年4月8日 22時