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「ぅわ……ちょっと見てよ,この子ファンデーションとコンシーラーだけでもう良くない?元が良すぎて逆に私が退化させそうなんだけど」
「うわぁほんと……ここまで顔が良い一般人ときたらもう……引くレベル」
『(何を言ってるんだこの人たちは……?)』
されるままにちょこんと椅子に座りながらスタッフの会話を聞くA
一応言っておこう,Aちゃんは本当に自分の顔の美しさに気づいていないのだ
まず褒めてくれる人がいなかったからと言うのと,目が見られないせいで顔全体が見えなかったのが原因である
『(にしても人に化粧される日が来るとは……)』
メイクブラシの慣れない感覚を体験しながらAは思う
「はい,完成!ちょっと鏡見てごらん」
手渡された手鏡を覗き込んで見ると其処には血色の良い,隈のない自分が映っていた
『うわぁ………顔色良……怖……』
あまりにも健康的な白肌すぎてAは少し引くと同時に,今まで自分の顔色の悪さが目に見えてよく分かる
「はい,じゃあ撮影いってらっしゃい!」
そう言ってメイク係りはバン!と撮影用の衣装に着替えたAの背中を押した
『(……待って,やっぱり私じゃぁ人選ミスだったんじゃ……瀬名泉ファンに叩かれそう……そのままあの死臭漂うインターネットのおもちゃに…!)』
泉「はい,おまたs……ってアンタなに頭抱えてしゃがんでいるわけぇ?ほら,せっかくセットした前髪もぐちゃぐちゃになっちゃうから早く立って!そして撮るよ!」
『あ……はい……』
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その後,撮影は大盛り上がりでスタッフ達も一部始終興奮気味だった
「いや〜泉とAちゃんのペア凄かったね!」
「これは売れるわよ〜!私,早速予約しよ〜っと」
あちこちで褒められる中,Aはパイプ椅子に座りながらぐったりとなっていた
『(まさかこんなに体力を使うとは…でも何とかなってよかった…)』
すると突然,頬に冷たい感覚が走る
泉「あんたたったのこれで疲れたのぉ?体力なさすぎない?」
倒られるのも困るから水さっさと飲んで,とペットボトルをAに差し出しながら自分も水を飲む泉
『は,はは……生まれつき体力がない方で…』
お礼を言いながら水を受け取り,喉に水を流す
嵐「泉ちゃん!Aちゃーん!」
すると丁度嵐が満面の笑顔でこちらにやってきた
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氷菜(プロフ) - もう。ほんとに…好きです。 (2022年6月28日 22時) (レス) @page45 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とっても読みたかった感じの作品で一気に読んでしまいました。無理のないように、更新頑張ってください。更新楽しみに待ってます。 (2022年6月7日 17時) (レス) @page3 id: ddf2d23ccd (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 一気に読める素敵な作品でした!こういうタイプの夢主ちゃんの小説読むのすごい好きです。更新大変かとは思いますが、頑張ってください!応援してます! (2022年5月23日 23時) (レス) @page34 id: 8db741d522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2022年4月18日 21時