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「はぁ!?今日のモデルが急遽休みぃ?」
中庭で,携帯電話を耳に当てながら信じられない,と呟き顔をしかめるのは瀬名泉
knightsのメンバーである
泉「もう撮影まで時間もないって言うのに……は?モデル?身長が165センチ前後で痩せ型の髪の毛長い美人系!?そんな女子,この学院には___」
すると彼の肩にトン,と何かがぶつかる
『ぁ,すみません』ペコッ
その正体はAで,彼女は小さく頭を下げながら謝罪の言葉を述べた
『(電話中だったのか,仕事の内容だろうな……アイドルも大変だな)』
そんな彼女の後ろ姿を泉は数秒間じっと見る
泉「…………いた!!!」
瀬名泉が全力ダッシュするまで残り3秒
________________________
『(あ”ー………札束に溺れて死にてぇ……)』
一方,教室に戻って空を見ながらクソしょうもないことを考えているA
『(あ,あの雲なんか白紙の企画書に見える……うわぁ……怖……)』
悟りらしきに何かが開きかけた瞬間
泉「ねぇ,ちょっとこっちに来てもらえる?2-B組のプロデューサー?」
『!』
机に自分と違う影が落ち,目線だけ上に上げるとそこには瀬名泉がいた
『…………えっと,この前の企画書に何か不具合でも……』
泉「全然違うんだけどぉ,まぁいいや,ここじゃ目立つからちょっとこっち来て」
『え?あぁ……はい』
あれ?この人と会うのは初めてだよね?もしかして私何かやらかした?
どうしよう,全然記憶にねぇ
泉「単刀直入に言うとあんた,モデルになってくんない?」
『______はい?』
モデル?モデルって……あれ,だよな……
待て待て待て,この人明らかに人選ミスってるだろ
泉「あんたさぁ,隈はあるし肌も青白いけど顔はいい方でしょ?ちょっと見せてよねぇ」
『ぅわ!ちょ,!』
眼鏡を取られ,前髪をあっさりと上げられる
すると其処にはなんともお美しい顔があった
泉「……(思ったよりも綺麗だったんだけど)」
Aの顔を見るなり,バッと前髪を下ろして眼鏡を返す泉
泉「とりあえず今日の放課後はこのスタジオに来て,拒否権はないからねぇ」
そう言って泉はスタジオの場所の地図を渡して自分の教室に戻る
そんな彼の後ろ姿を呆然と見る
『(え,マジで言ってんの?)』
Aちゃん,マジです
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氷菜(プロフ) - もう。ほんとに…好きです。 (2022年6月28日 22時) (レス) @page45 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とっても読みたかった感じの作品で一気に読んでしまいました。無理のないように、更新頑張ってください。更新楽しみに待ってます。 (2022年6月7日 17時) (レス) @page3 id: ddf2d23ccd (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 一気に読める素敵な作品でした!こういうタイプの夢主ちゃんの小説読むのすごい好きです。更新大変かとは思いますが、頑張ってください!応援してます! (2022年5月23日 23時) (レス) @page34 id: 8db741d522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2022年4月18日 21時