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そして明後日____



ざわめく広いレッスン室の中でAは裏で死んだ顔しながら機材や資料やらを準備していた




『(年下…大勢……無理……吐きそう…)』




こう見えて意外と大勢の前で長々と話すことを得意としないAにとって,今はとても地獄であった





『とりあえず………やるしかねぇ……』




遂に授業開始時刻となり,Aは少し見られた前髪を手櫛でとかしてギリギリで目が見えるか見えないか位にする





『(頑張れ私,内申点のためだと思え…!)』





そしてAは死んだ顔からすぐに笑顔へと切り替えて表舞台へと進んだ




________________________



『皆様,初めて。私雲類鷲と申します,今回貴方方のプロデュースをすることになりました。不束者ですが,どうぞよろしくお願いいたします』



笑顔だがどこか生気のない表情をしながらAは丁寧にマイクに声を通す




『今日は皆様にいくつかグループになってパフォーマンスを行ってもらいます
今から名前を読み上げますので,指示に従って下さい』




無機質な声で生徒の名前を読み上げ,グループになってもらった





『此れは皆様の実力を測る目的がございますので真面目にやっていただけると幸いです
では,今から1組ずつ見ていくので皆様は___』





「えぇ!?1組ずつ見ていくの⁉︎」





ん?今なんか女の餓鬼の声がしたけど気のせいか?あ,幻聴かオッケーなるほど





『………皆様はグループの皆様と共にレッスンを』





「あ,おい!無視するなぁ!!」





『………………』




あ,幻聴じゃねぇわピンクの餓鬼がギャアギャア喚いてるわ




『……えぇと?何かご不満に当たる事でも?




姫宮さん?』





Aの視線の先には可愛らしい顔で頬を膨らませている姫宮桃李がいた




桃「大有りだよ!お前,腐っててもプロデューサーだろ!?一気に皆にパフォーマンスしてお前がそれを見ればいいだけだろ!あんずや莉瑠花ならこれぐらいできるし!
なんでお前が僕らのプロデューサーなのさ,本当にありえないんだけど!
あとこのグループの組み合わせも最悪すぎでしょ,何考えてんだよ!」





『………………うわぁ』




なんだこのクソ餓鬼




1の言葉を100で返すような真似をしやがって




なによりもすげぇ腹たつ,私が1番嫌いな餓鬼のタイプ




思いっきり暴言を吐きたい気持ちを抑え,Aはギリッ…と歯を食いしばる

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氷菜(プロフ) - もう。ほんとに…好きです。 (2022年6月28日 22時) (レス) @page45 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とっても読みたかった感じの作品で一気に読んでしまいました。無理のないように、更新頑張ってください。更新楽しみに待ってます。 (2022年6月7日 17時) (レス) @page3 id: ddf2d23ccd (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 一気に読める素敵な作品でした!こういうタイプの夢主ちゃんの小説読むのすごい好きです。更新大変かとは思いますが、頑張ってください!応援してます! (2022年5月23日 23時) (レス) @page34 id: 8db741d522 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2022年4月18日 21時

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