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椚「雲類鷲さん!また誤字脱字がひどいですよ,これで何回目です?」
『……すみません,次以降こんなことがないように努力___』
椚「そんな事言って1週間前も同じようなことをしたでしょう,あなたやる気があるんです?」
あるわけねーだろ,アイドルも何も興味なんてねぇし文句があるなら校長に言え,そして私は今すぐここから退学させろ
『(でもどうなったってがんばって生きるしかないよなぁ…)』
椚の言葉をすべて聞き流しながらAはチラリと窓の外を見た
『(それにしても寒いな……冷気が肺に染みて痛い…)』
初夏なのに私にとってはまだ肌寒いし暑さを感じにくい私からしてはこのクーラーの効いた職員室は本当に寒い
だけどクーラーを切ってくださいだなんて言えるわけねぇし……
ぶっちゃけて言うと企画書作りとバイトの両立は本当に難しい,誤字脱字もきっとそのせいだろうしおまけにこっちは肺器官が弱くて医者からもせいぜい寿命25歳と言われているし
なんか延命治療で人並みの寿命を手に入れることも可能らしいけどそんな金があるなら苦しいことよりも楽しく死を受け入れたい,親しい人間そこまでいないし私が死んでも誰も悲しまないし
だからせめて人生の最後に趣味の音楽をやり込もうとこの学院の音楽科に入った
なのにあのハゲ校長がッ……!!!!
『(あ”〜腹たつ,何奴も此奴も……いっその事皆隕石に押し潰されて無様に死ねばいいのに)』
椚「___!______……あの,雲類鷲さん聞いてらっしゃいます?」
『勿論でございます』キリッ
綺麗に作り笑いをしてAはニコニコと椚をみる
椚「はぁ……貴方はもっと小鳥遊さんや村雨さんを見習いなさい」
『……この度は大変申し訳ございませんでした』
この仕事……絶対に私1人じゃ完成できないほどの企画書の量なんだよな
小鳥遊は知らんが村雨の野郎,裏の仕事は全部私に押し付けやがって
いやプロデュースの仕事さぼってるわけではない,仕事が入ってこないんだよ噂のせいで
別にやりたいわけでは無いけど
ギリッ…と言葉を無理矢理喉に流し込んで歯を食いしばりながらきれいに腰を曲げて謝る
椚「はぁ……もういいです,次からこんなことがないようにしなさい」
『承知の上です』
黒いドロドロとした思いを心にしまいながらAはふらふらと職員室から出た
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氷菜(プロフ) - もう。ほんとに…好きです。 (2022年6月28日 22時) (レス) @page45 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とっても読みたかった感じの作品で一気に読んでしまいました。無理のないように、更新頑張ってください。更新楽しみに待ってます。 (2022年6月7日 17時) (レス) @page3 id: ddf2d23ccd (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 一気に読める素敵な作品でした!こういうタイプの夢主ちゃんの小説読むのすごい好きです。更新大変かとは思いますが、頑張ってください!応援してます! (2022年5月23日 23時) (レス) @page34 id: 8db741d522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2022年4月18日 21時