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昨夜、Aが帰ってくるのを待ちきれずに先に眠ってしまった爆豪は、目が覚めたばかりの彼女を昨日は何をしていたんだと問い詰めた。


しかし寝ぼけ眼のAは訳も分からずニコニコとしているだけで会話は成立しない。


爆豪は舌打ちをしてAを残してベッドから降り立った。
「鍵閉めとけよ」と吐き捨て部屋を出ていったあの様子からは、ご機嫌斜めなことが伺えた。


ようやく脳が起き始めたAは大きな深緑の瞳を瞬かせて暫く動かなかった。
何かに想いを馳せるその表情は僅かに憂いを帯び、橙色の髪に絡ませた指がしなやかに下りる。


彼女は「慣れないな」と零した。
そしてまた、「嫌な色」と言ってその一本を引きちぎった。





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「おはよー!Aちゃん!」


「おはようトール!」


見えない宿主のクラスメイトに挨拶を返し、Aは足早に食堂に向かう。


味噌汁のいい香りが漂ってきたためお腹が空いて仕方なかったのだ。


するとその途中で昨日親睦を深めたばかりの轟と鉢合わせた。
寝相が悪いのか酷い寝癖がついている。


本人は気づいていなさそうだが、折角の美人顔が台無しであった(元より轟は身嗜みには頓着しない性分なのだが)。


Aが何も言わないと、轟も一向に話し出す気配はない。それは彼のマイペース且つ寡黙な性格から来るものだろうが、Aは若干の気まずさを覚えた。


「おはよう轟」


「ああ…」


「轟もご飯?」


「おう」


一緒に行こう、とはならないのか。


期待した一言が寄越されないとAは露骨につまらなさそうにした。


当然の如くそんな彼女の態度の変化に気が付かない轟はすぐに歩き出してしまった、が、数歩進んだところで彼女を振り返った。


「一緒に行かねぇのか?」


逆に一緒に行ってもいいのか?


掴みどころがない変人も、同じく掴みどころがない天然を理解することは不可能だったようだ。


口をへの字に曲げて「行くけど…」と返事をしたAに、轟はやっとのこと彼女の調子がおかしいことに気が付いた。


最も、そうさせている原因は自分だとは知る由もないだろうが。


「どうした?ガキみたいな膨れっ面だな」


「轟はもうちょっとデリカシーっていうのを知った方がいいと思う。というか女の子と話す練習をした方がいいと思う!」


「お、何だいきなり」



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りと(プロフ) - KoKoRuさん» そうなんです、爆破だからもっと爆発的なイメージを持たれてしまうかな、と思って描かせていただきました。参考になったならとても嬉しいです!(´˘`*) (2018年1月22日 19時) (レス) id: 2e41884d99 (このIDを非表示/違反報告)
KoKoRu(プロフ) - なんかイメージよりフワフワした感じだけど、こっちの方が可愛いと思うので参考にさせていただきます! (2018年1月21日 22時) (レス) id: 43321ef465 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りと | 作成日時:2017年12月24日 21時

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