Pretty man♭14 ページ16
「…ネキさん…カネキさん」
カネキ「ん……?」
ゆらゆらと揺すられ、目が覚める。
綺麗なソプラノが脳を伝う。この声は、Aだ…。
カネキ「…どうしたの?」
半ば寝惚け眼で起き上がり、部屋の明かりをつけた。
暗くて見えなかったそこには、大きなTシャツが肩をはだけさせ、潤んだ瞳から控えめに涙を流した『女』がいた。
カネキ「……え……」
戸惑う間にもポロポロと涙を溢し、キュッとシーツを握った。
「怖い…です」
弱々しく呟かれたソレは、響く地鳴りによって呑み込まれていく。
叩きつけるような雨音に、体をビクつかせては唇を強く噛み締めた。
その姿に思わず喉が鳴りそうになる。
カネキ「か、雷…本当に鳴ったんだね…大丈夫?」
優しく声をかけても、首を横に振るだけ。
恐怖に身震いする肩。
ゆっくり抱き寄せ、あやすように撫でる。
カネキ「大丈夫」
柔らかな曲面に指を這わせれば、ヒクつく体が次第に落ち着きを保っていった。
「…カネキさん…」
カネキ「…ん?」
震える声で僕を呼ぶA。
まるで小動物のように僕にしがみつく。
端から見れば、これはおかしいのかもしれない。
男と『男』なんて、極一部しか好まない関係。
「今日だけ…一緒に寝てください…」
それでも僕は、君を受け入れる。
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るうなし(プロフ) - あれ?.......何か花から赤い液体が....... (2019年8月8日 13時) (レス) id: ecfcc4e1dd (このIDを非表示/違反報告)
澪 - あー、1番好きかもしれない(笑)あまり暗くないのが良いですね。 (2016年10月4日 5時) (レス) id: d9764b4d01 (このIDを非表示/違反報告)
咲音 - その文才下さい…(´д`) (2016年1月7日 17時) (レス) id: c575ca31a8 (このIDを非表示/違反報告)
星望(プロフ) - 面白かったです(≧▽≦)ドキドキでした♪ (2015年11月30日 20時) (レス) id: 97e9cbfdc0 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - ウタさんだぁぁぁぁぁあ!!( ☆∀☆)作者様々ですぅ~( TДT)頑張ってください! (2015年4月9日 1時) (レス) id: 257f924beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駿浬 | 作成日時:2015年2月20日 17時